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私の「2010年代SOUL名盤」(新宿店)

タグ : タワレコ名盤セレクション

掲載: 2020年05月25日 00:00

〈テン年代〉はオモテ向きには大きな潮流やトレンドが存在しながらも、ジャンルやシーンなどの細分化がより一層進んだ時代。CD以外にもサブスク、ヴァイナルなど音楽を享受する方法もさまざま。一括りでSOULといってもかなり難儀でしたので、根っこに〈ソウル〉を感じるものを基準に極私的かつ超独断で選出いたしました。よって、弊社CLUBカテゴリーに分類されているものも広義のSOULとして本企画に入れてあります。1アーティストにつき1タイトル。10位までは各年1作品。順位ほぼ不同。新たな音楽との出会いにお役立ていただけたら幸いです。

Selected by

新宿店/野村
南越谷店、北戸田店を経て、2010年より新宿店勤務。SOUL/HIP HOP~CLUB~WORLD MUSICバイヤーを担当しております。

Thundercat『Drunk <期間限定スペシャル・プライス盤>(金曜販売開始商品/+1)』

仲良しのファレルやケンドリックといった旬の人気者のほかにケニー・ロギンスやマイケル・マクドナルドら大御所も担ぎ出したとあって耳当たりはすこぶるいいんだけど、聴き込むほどに変態性や狂気がひょっこりと顔を出すという多層仕立て。AORともフュージョンともフューチャー・ソウルとも形容しがたい〈漆黒の黙示録〉は、一聴して彼のものと分かるムードのなか、自身の手による力強いベース・プレイを推進力に自身の心地いいファルセットを存分に披露しながらさらりと聴けちゃうのも魅力。本作のチョップド&スクリュード盤『Drank』を公式リリースしちゃう逸話もどうかしてて最高。快進撃は近作『It Is What It Is』(2020年)へと続きます。


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Kendrick Lamar『トゥ・ピンプ・ア・バタフライ』

もちろん『Damn.』(2017年)も素晴らしいアルバムだけど、フライローやサンダーキャット、あるいはファレルやスヌープといった客演陣の華やかさと多彩なトラックもあって、個人的にはケンドリックの作品で一番聴きやすい一枚かと。なかでも旧知のサウンウェーヴがサンプリングを重ねた入魂のトラックにキレッキレのライミングが刺さる“King Kunta”がカッコよすぎて神。リリックに関してはつぶさに理解できない部分も多いけど、言葉遊びや耳心地だけでも聴かせるし、そのスゴさが伝わるんだから、そこはやはり現代のカリスマの面目躍如といったところ。ムック本『ケンドリック・ラマー』(河出書房新社編集部)を片手に理解を進める毎日です。


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D'Angelo And The Vanguard『ブラック・メサイア』

完成の報を受け、出る出ると言われて久しかった2014年の年の瀬にノー・モーションで突如リリースされた、バンド名義でのブラック・ロック・アルバム、またの名を〈黒い救世主〉。15年分のドロドロが押し寄せる一枚かと思いきや、後半にかけてメロウに展開していき、“Another Life”で大団円を迎える構成も手伝って、聴後感は爽やか。それでもやはり、Dの体躯と同じくヘヴィーウェイトのグルーヴが体内にしっかと蓄積されるようで、免疫のある往年のファンよりはリアルタイムで本作を聴いた方のほうが当然衝撃は大きかったはず。もちろん感受性豊かな若手日本人アーティストへの影響も大きく、そこかしこでその断片が見受けられるのも名盤の証。


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Daft Punk『ランダム・アクセス・メモリーズ(+1)』

デビュー作はディスコや初期ハウスへの偏愛、2作目はフィルター・ハウス、3作目はのちに〈エレクトロ〉と呼ばれるムーヴメントを牽引する作品となるなど、リリースのたびに新たな時流を切り開いてきた彼らですが、今作ではディスコ〜ブギーのトレンドを押し進め、過去の遺物として葬られていたディスコを正しく再評価させた功績は大きいのではないかと。ファレルやナイル・ロジャース、ジョルジオ・モロダーの人選もドンピシャだし、グラミー受賞および授賞式におけるパフォーマンスも全てが完璧で、名前どおり本当にダフトでパンク。ヴァイナルで聴くと、ベースがゴリゴリ鳴っててまたスゴいんで、ご興味ある方は是非お手に取っていただきたい。


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Solange『ア・シート・アット・ザ・テーブル』

派手な姉ちゃんがいたらそりゃあ妹は反動でこうなるよな〜なんて、そんな印象で聴いていた前作EP『True』(2012年)も、ブラッド・オレンジ仕事が全編に光るインディーR&Bの先駆け的な一枚といった評価を受けていたり、フル作としては8年ぶりとはいえ、紆余曲折や音楽性の変遷も経たうえに辿りついた同路線にシーンが追いついたかたちで悲願の全米1位を獲得したという意味でもいろいろと感慨深かったり。ラファエル・サディークが器用にトレンドに寄せて引き算の美学を追求したプロデュース・ワークが隅々にまで行き届き、ようやく彼女自身の本領および等身大の姿が発揮された2016年作品は次作『When I Get Home』(2019年)に繋がっていきます。


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Victory (Soul)『The Broken Instrument』

新人らしからぬスモーキーなヴォーカルとそれを引き立てるフォーキーな演奏。やはり才能ですね。ジェイ・Zが惚れ込んだという看板に偽りはなく、このあとに送り出されたニコール・バスもそうなんですが、ロック・ネイションおよびジェイ・Zの新人発掘は当面この路線でいくのでしょう。タイトでコンシャスなオケを乗りこなす柔軟にして情感豊かな歌唱は最高の仕上がりで、デビュー作にして十年選手のような風格。モノクロのジャケットにも名盤の気品が漂っています。“Against The Wind”〜“Open Your Eyes”と連なる曲のタイトルにもメッセージめいたものを感じてしまうのは杞憂でしょうが、大きな成功を手にしてほしい、そんな才能であります。


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James Blake『ジェイムス・ブレイク(+2)』

ダブステップ〜ポスト・ダブステップ界隈の出自ということもあってか、当初はクラブ・ミュージックにカテゴライズされていた異形のポップ・ミュージックも、それ以降のシーンの雲行きを鑑みると、むしろ広義のソウル・ミュージックということで問題ないでしょう。トラックメイクにおける空間処理や音像構築の見事さに耳が向きがちな本作ですが、ご本人の歌唱は十分にソウルフルなもの。近年は制作の拠点を西海岸に移し、ケンドリック・ラマーやブレインフィーダー周辺とつるんでからの仕事ぶりが結実した最新アルバム『Assume Form』(2019年)におけるUSメインストリーム界隈のMC勢との相性のよさも意外っちゃあ意外だけど、順当っちゃあ順当。


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Jamila Woods『LEGACY! LEGACY!(世界同時発売)』

ジャグジャグウォーからのリリースだったり、ここ日本でも流通の関係から発売当初はいまいち推し切れなかったんですが、やはりいいアルバムなので選出いたしました。各々の曲名に偉人の名前を拝借し、インスピレーションの元にしたようで、直接の関係はなくとも“BASQUIA”にはバスキア、“SUN RA”にはサン・ラの影を感じとることができて、本作を〈レガシー〉たらしめているといいますか……。ご本人の歌唱は決して主張しすぎず、それゆえ逆にエモーショナル。近年のトレンド的にトラックにおける音数は少なめで、空間を上手に使った楽曲運びが素晴らしく、シンガーのアルバムではありますが、ビートを中心に楽しむのもまた一興かと存じます。


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Flying Lotus『コズモグランマ <通常盤>(+1)』

もう10年前のアルバムなのか……。フライロー作品は『Until The Quiet Comes』(2012年)以降のいずれの作品も甲乙つけがたく、それら及びLAビートの一つの起点となったという意味で本作を選出。コルトレーンの血統を感じさせるフリー・ジャズ的要素、フリーキーなビートの乱れ打ち、ときおりバーストさせるエモーション、通底するサイケデリックな香り。当時からロウ・エンド・セオリーやブレインフィーダー界隈、範囲を広げてウェスト・コースト・ゲット・ダウン周辺も含め、ビート〜ヒップホップ〜ジャズをまたぐクロスオーヴァーなシーンの奥底で新たな何かが蠢いていたわけで、それをこの時点で感じ取ってるトム・ヨークの審美眼もスゴい。


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Calvin Harris『エイティーン・マンス <期間生産限定盤>(+4)』

ソウル部門での選出には躊躇しましたが、プロデューサー全盛の時代にあって、EDM関連作を挙げないのも不自然でしたので。押しも押されぬスーパースターDJの3作目にはリアーナやニーヨといったビッグ・ネームとのビッグ・ヒットが目白押しだが、個人的には本編最後に収録された哀愁ハウス“Thinking About You”がお気に入り。メロディーが書けて、アレンジメントの引き出しも無数にあり、おまけに歌も歌えるわけだからもはや無敵です。現時点での最新アルバムである2017年の『Funk Wav Bounces Vol.1』では大胆にテンポを落としたかと思いきや、ごく最近はトランシーなハウス路線に進んでるみたいだし、次回作がどんな感じになるのか実に楽しみ。


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