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〈World Wide Tower〉Latina誌と高松丸亀町店の8年間

68年の歴史を誇るワールド音楽専門誌「Latina」が2020年5月号を以て休刊となりました。音楽の事だけではなく、人生を豊かにする様々なことを教えてもらったLatina誌に敬愛の念を込めて、高松丸亀町店オープン以降の8年間を「Latina誌と高松丸亀町店の8年間」と題して振り返ります。

Latina最終号 2020年5月号

 


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Lenine & Suzano『魚眼』

『創刊60周年・通巻700号記念特集号、選盤700選(2012年6月号)』
ラティーナ700号を記念して、南米・ヨーロッパ・中近東・アフリカから沖縄まで、ワールドミュージックの中から700枚を選盤!読後の満足感たるや。この歴史的な一枚はブラジルの偉大な2人の音楽家によるブラジリアンロックアルバム。レニーニのクールなメロディラインとスザーノの神業パンデイロがとにかくかっこいい。パンデイロの果て無き可能性に大興奮。

 

 

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Gilberto Gil『ジルベルトス・サンバ』

『ボサノヴァ特集(2014年8月号)』
ブラジルには2人のジルベルトがいる。ジョアン・ジルベルトとジルベルト・ジル。本号はジルが敬愛するジョアンに捧げたアルバム「ジルベルトス・サンバ」がリリースされたことをきっかけに組まれたボサノヴァ特集。ジルのインタビュー、本人によるアルバム各曲の解説、ボサノヴァの源流ドリヴァル・カイミのこと。これを読みジルベルトス・サンバを聴くとサンバとボサノヴァが切れ目のない地続きのものだということがよく分かる。

 

 

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Guina、他『ジャパン・ツアー2019』

『21世紀のブラジル音楽100選(2014年11月号)』
「後世に伝えたい名盤」をテーマに20名の選者が5枚を選盤。ブラジルの至宝ギンガと歌姫モニカ・サウマーゾの名前が幾度かあがっていたので、ここでは2人の共作を。共に素晴らしいミュージシャンで互いに尊敬しあっているがアルバムでの共演は本作が初めてとなる。2019年の「美しすぎる」と大反響を呼んだ来日公演のライブ録音と東京でのスタジオ録音を収録した、夢のようなため息ものの一枚。

 

 

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Joao Donato、他『シンテチザモー』

『私の好きなピアニスト(2015年5月号)/私の好きなギタリスト(2015年12月号)』
ブラジルをそして世界を代表するピアニスト/ギタリスト特集。紹介者のミュージシャンに対する熱い思いが伝わってきます。ボサノヴァ以前から活躍する数少ない現役ピアニスト、ジョアン・ドナートはレアグルーヴのイメージが強いですが、素敵ボッサもおしゃれファンクもなんでもこなす天才。息子ドナチーニョとのブリブリブギーなコラボ作がかっこ良過ぎて悶絶。

 

 

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Nelson Cavaquinho、他『サンバの巨匠たち~クアトロ・グランジス・ド・サンバ』

『サンバ100年の100選(2016年12月号)』
初めてサンバがレコーディングされてから100年となるアニヴァーサリー・イヤーを記念してサンバの名作を100枚選盤した、ブラジル音楽好きにはたまらない1冊!「クアトロ・グランヂス・ド・サンバ~サンバの巨匠たち~」はその名の通りレジェンド4人が集結した超豪華なこれぞ名盤と呼ぶに相応しい作品。味わい深い演奏と歌声にしっとり、うっとり。ああ、サンバっていいな。

 

 

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Alexandre Andres『Macaxeira Fields』

『インディー・クラシックとその周辺の注目のシーン(2017年3月号)』
インディー・クラシック、ポスト・クラシック、チェンバー・ミュージック、そしてラージ・アンサンブル。各シーンの注目のミュージシャンが紹介されています。ブラジルの若きS.S.W/フルート奏者アレシャンドリ・アンドレスの名作もピックアップ。ミナス新世代の音楽家たちが家族的なつながりを以って集結し音楽を作り上げるその様は「21世紀のクルビ・ダ・エスキーナ」とも評されている。美しく穏やかな、まさに後世に伝えたい作品。

 

 

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Caetano Veloso、他『ドミンゴ<生産限定盤>』

『人生と音楽(2018年11月号)』
Latina誌777号を記念し、「旅」「雨」「出会いと別れ」など人生の23のキーワードをもとに音楽に携わる23人が選曲/選盤しています。音楽がなくても生きていける。でも、もしこの世界に音楽がなかったら、、、?音楽の役割について改めて考えさせられる保存版の1冊。「青春」というテーマではカエターノとガルコスタのデュオ作が選ばれている。アルバム全体に流れる甘くけだるい雰囲気はまぎれもない青春の匂いがする。

 

 

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Guillermo Rizzotto、他『エル・パソ・デル・ティエンポ』

『アルゼンチン音楽を聴こう(2019年5月号)/フォルクローレを辿る(2019年9月号)』
タンゴ、ロック、フォルクローレ。アルゼンチン音楽っていいよね!あれ、そもそもフォルクローレって何だっけ?という2冊です。現代アルゼンチン、コンテンポラリーフォルクローレを独自の解釈で広げる「印象派」ギタリスト、ギジェルモ・リソット。フルート奏者、パブロ・ヒメネスとのデュオ作は、カタルーニャ地方の歴史的にも貴重な修道院で録音された、妖しいまでの美しさを宿した1枚。

 

 

 

 

高松丸亀町店 Latinaコーナー紹介


日本のミナス、高松。愛情をこめて選んだ良作が所狭しと並んでいます。四国や岡山のライブ情報も掲示。あそこに行けば何かがある、そんな売場を目指しています。

担当者/作品レビュー執筆者紹介


高松丸亀町店 バイヤー: 岡本 美帆

2012年、タワーレコード高松丸亀町店のオープニングスタッフとして入社。10代のころ、ナラ・レオンに出会い私の全てが狂い始めました。20代のころ、夢はただ二つ。ブラジル人になること。マルコス・ヴァーリと結婚すること。世界を知りたくてアフリカ・ニジェールで暮らすこと2年。今はここ高松で、良い音楽を少しでも多くの方に聴いてもらいたいと奮闘中。

サンバ、ボサノヴァ、タンゴ。だけじゃない南米音楽。ジャンルや国境を越え、あらゆる美しいものが融合した良作がたくさんあります。幸せを感じたときはその気持ちを膨らませ、苦しい時はその気持ちを柔らかく包み込んでくれる、私たちの日常に寄り添い人生に少しの彩りを添える良質な音楽。ずっとそばに置いておきたい、そんな作品にきっと出合えます。

掲載: 2020年06月08日 14:10