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特集

ディスクガイド(3)――現行USインディーに同調したサウンド

カテゴリ : スペシャル

掲載: 2011年12月01日 16:45

更新: 2011年12月01日 16:45

ソース: bounce 338号(2011年11月25日発行)

文/金子厚武



2000年代のリヴァイヴァル・ブームが一段落し、近年好調のUSインディーに同調したサウンドを鳴らすバンドが増えてきている。その傾向は大きく分けて2つ。ひとつはヴァンパイア・ウィークエンドに代表される、トロピカルな音を鳴らすバンド。そしてもうひとつは、トロ・イ・モワやウォッシュト・アウトをはじめとしたグローファイ系のバンド。特に後者に関しては、リアルタイムに近い形で影響を採り入れることで、海外のメディアでも話題を集めるなどネット時代ならではの状況が生まれている。この米高英低の影響は、もうしばらく続きそうだ。



HOTEL MEXICO



HotelMexico_A



昨年に続き、今年もUSインディーを語るうえで外せないキーワードのひとつが、グローファイ/チルウェイヴであることは間違いない。キラキラしたドリーミーなシンセや、ローファイがかったサイケデリックな音像といった特徴を持つこのサウンドに、日本からいち早く反応し、素晴らしい作品を作り上げたのが彼ら、HOTEL MEXICOである。初めてライヴを行ったのが昨年の1月と活動歴は短いが、USのアーティストと同様にカセットテープやVHSで作品を発表していた初期に、それらの音源がピッチフォークをはじめとした海外メディアなどでも絶賛され、〈逆輸入〉とでも言える形で注目を浴びたというのは、いかにもいまっぽい。もちろん、音楽的にはまだまだ発展の途上にあり、そもそもこのムーヴメント自体、決して息の長いものではないかもしれない。しかし、ベースラインを強調したグルーヴィーなリズムなど、すでに彼ら独自の個性は垣間見えているので、枠に捕らわれないバンドとして今後のさらなる成長に期待したいと思う。

また、彼らを輩出した京都のレーベル・SECOND ROYALは、これまで海外のトレンドをいち早く日本に紹介する役目を果たしてきたが、今年からは日本人バンドの紹介にも力を入れている。Turntable FilmsやFriends、New Houseなど、来年以降も海外のトレンドと同調したバンドがこのレーベルから現れ、シーンを大いに賑わせることだろう。



▼HOTEL MEXICOらが参加したレーベル・コンピ『SECOND ROYAL VOL.6』(SECOND ROYAL)

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