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特集

カテゴリ : スペシャル

掲載: 2012年02月29日 18:00

更新: 2012年02月29日 18:00

ソース: bounce 341号(2011年2月25日発行号)

文/出嶌孝次



早くも届けられたニュー・アルバム!!

 

 

かの『花と雨』で大きく脚光を浴びた頃から、前々作『BREATHE』を発表して暮れにシングル2枚も投下した2010年までは、SCARS周辺の勢いも相まって、間違いなくSEEDAの目まぐるしい動きが界隈の流れを牽引していた。思えばストリート・アルバムという発想も、動画サイトを活用した動きも、ビートジャックを含むフリーの音源発表も、身軽なフットワークでSEEDAがトライし、フォーミュラとして界隈に還元してきたものだ。例えば2010年にフリーで発表したマイクリレー曲の“NO ONE BUT US”にはAKLOやSQUASH SQUADがフックアップされていたし、同年にはライヴやSCARSの音源でSALUを抜擢している。言うなればその頃の彼は先頭走者にして、ペースメーカー的な役割を無意識に期待されていたのだろう。

そうした見られ方への異議なのかどうかはわからないが、やや内省に傾いて思えた前作『瞬間 -IN THE MOMENT-』は、あえて俯瞰してゲーム全体を眺めることなく、自分のやりたいように作り上げたアルバムだったと言えるのかもしれない。同作がかねてから計画されていたMAJOR MUSICのフル・プロデュース作品だったのに対し、そこからわずか5か月で登場した新作『23edge』はふたたびBACHLOGICやSKY BEATZ、クレイダら複数のプロデューサーを迎え、ビートの多様性を表情の多面性として見せるこれまでの作りに立ち返っている(DJ ISSOのスキットも復活)。

ゲストに入ったのはLUCK-ENDのBIG-T(『CONCRETE GREEN 10』に参加していた)のみで、基本はSEEDAがひたすらラップするシンプルな作りだ。BACHLOGICの手による“小金持”の突き刺すようなテンションもあれば、びっくりするほどアッパーなダンス・トラックもある。Digitalbeatzのアンビエンスも快く、ヴェクトルがまたあちこちに向いている気がするのも好ましい。こうなると、また新たな期待をかけたくなってしまうじゃないか。



▼関連盤を紹介。

左から、MAJOR MUSICのチャリティー・シングル“HOPE”(rhythm zone)、STUDIO APARTMENTのニュー・アルバム『にほんのうた』(EMI Music Japan)、LUCK-ENDの楽曲を集めたストリート・アルバム『ZERO mixed by DJ RYO』(JUICY)

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