いち早く新しいバンドを知りたい貪欲な人は、若手中の若手を中心に集めたコンピをチェックするのが手っ取り早いだろう。まずはROACHやNeverlostが所属するレーベル、BULL SHITが手掛けた『BSR VOL.1』。メタルコア、エモ/スクリーモだけでなくポップ・パンク系も収められた本作で、特に新鮮な衝撃を受けたのは彼女in the displayだ。メタルコア〜エモを軸にしつつ、どことなくJ-Popマナーなキャッチーさが窺える曲展開の妙がおもしろい。そしてもうひとつ、リリースされたばかりの『BRAT PACK 2013』はTRIPLE VISIONが監修したシリーズ第2弾。前作ではNOISEMAKERら本特集でも紹介している面々が参加していたが、今回はかなりラウドな連中でまとめられている点にレーベルの気概が感じられる。なかでも、ヘヴィーさとポップさの配分が絶妙な凝ったアレンジで惹き付ける冒頭のMY EGGPLA-NT DIED YESTERDAY、deepslaughterを思わせる変拍子を用いたハードコアで突っ走るARBUSがグッド!
▼文中に登場した作品を紹介。
左から、2013年のコンピ『BSR VOL.1』(BULL SHIT)、同『BRAT PACK 2013』(TRIPLE VISION)