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コレット・カーはもともとラッパーだから、作り手主導のEDMはOKだけどインナやアムナはそうじゃないから、オリー・マーズはオーディション番組出身だから……と聴く音楽の選択肢を狭めるのはもったいないし、普通に作品を楽しむうえではまったく関係ないことだし、何よりR&Bなのか、クラブ・ミュージックなのか、アイドル・ポップなのか厳密に線引きできるほど、それらにサウンド的な違いがあるわけじゃないですよね。えっ、そんなことは百も承知だって!? はい、だからここでは〈ポップス〉として大雑把にまとめてみました。*山西



JLS 『Evolution』 Syco/Epic

1Dよりも2期先輩の「The X-Factor」卒業生。彼らはこの4作目でバングラデッシュらと組んでクリス・ブラウン化し、いよいよUS進出か……と思われた矢先に、ベスト盤を残して解散。ボーイズ旋風が吹き荒れるなかでのまさかの決断に、今後のソロ活動を勝手に期待しちゃってます。*松元

 

TULISA 『The Female Boss』 All Around The World/Island

N・ダブズがソロ活動に勤しむなか、その紅一点もグループ時より大胆にEDM化したり、新型レゲエを披露したり、迷いなくメインストリームへ突進。次作は原点回帰するそうで、お返し客演したワイリー“Hands In The Air”がヒントになりそう? *山西

 

RIHANNA 『Unapologetic』 SRP/Def Jam

数字的にはややコケした『Rated R』でのUKベース路線がいまこそ有効であることを、ラブリンスやノーティ・ボーイ、再合体となるチェイス&ステイタスを招いて証明。ポストの座を狙うマイリーやセレーナら後輩を横目に、エッジーな音作りでトコトン攻める姿が頼もしかった! *山西

 

LITTLE MIX 『DNA』 Syco/Columbia

スパイス・ガールズのフォロワー的な肉食ガールズ・グループがぞろぞろ出てきた2013年。もちろん本命はこの4人だ。急成長ぶりに驚かされた2作目も最高だが、ファンキー路線ありEDM調ありと多彩なこの初作に、彼女たちの可能性が凝縮されていた。*内本

 

DIDO 『Girl Who Got Away』 RCA

4年ぶりに登場した、母親になって初となるアルバム。伝統的なケルト音楽へアプローチした前作から一転、ケンドリック・ラマー客演曲“Let Us Move On”を筆頭に、トリップ・ホップをアップデートしたようなサウンドは、ライやジェイムズ・ブレイクなどとも共鳴するものだった。*内本

 

SELENA GOMEZ 『Stars Dance』 Hollywood

自身の率いるバンドを解体し、このソロ・デビュー作で初の全米チャート1位をマーク。ジャスティン・ビーバーとのゴシップも上手に利用しながら大人の魅力を振り撒き、リアーナ系のダークなEDMも乗りこなして、華麗なるネクスト・ステップを踏み出しました。*松元

 

ICONA POP 『This…』 Icona Pop Atlantic

スウェーデンの2人組が前作『Icona Pop』からの曲も再録したこの2作目で、本格的にブレイク! パンキッシュな電気ポップに問答無用で踊らされましたよね! 出世曲“I Love It”に客演したチャーリーXCXもアルバム・デビューしたし、2013年はアイコナ周辺の景気が良かった! *松元

 

NAUGHTY BOY 『Hotel Cabana』 Virgin

エミリー・サンデーの成功を支えたプロデューサーによる初作。そのエミリーやバスティル、レッチ32らを迎えて披露した、スケール感のあるソウルフル・ポップに変則ドラムンベースやダブステップは、多様性を極めるUKチャートの凝縮版といった趣でしたね。*山西

 

CHER 『Closer To The Truth』 Warner Bros.

“Believe”を思わせる“Woman's World”のヒットにより、デビューから6つのディケイドでチャート1位を獲得! 他にもティンバランドやピンクが関与したハウス・チューンもバラードも特盛りなこの12年ぶりの作品で、歌手としての底力を見せつけました! *松元

 

SEAN KINGSTON 『Back 2 Life』 Beluga Heights/Epic

事故から生還したのでこのタイトル。表題曲でのソウルIIソウル使いや〈Sleng Teng〉といったネタ選びからも奇を衒った様子は見られず、JR・ロテム得意のレゲエ・フュージョンにレッドワン印のユーロダンスなど、間口の広い楽曲で健在ぶりをアピールしました。*山西

カテゴリ : スペシャル

掲載: 2014年01月08日 18:01

更新: 2014年01月08日 18:01

ソース: bounce 362号(2013年12月25日発行)

文・ディスクガイド/内本順一、松本かれん、山西絵美

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