J-POP STANDARD
ジャニーズはともかく、AKB48グループとEXILE軍団がやはり優勢だったJ-Pop。なかでもGENERATIONSやAAAが世界照準なダンス・チューンを含めた作品を残し、三浦大知やソロ活動に注力したw-inds.のKEITAといったアーバン・ポップ日本代表のアルバムも素晴らしく、聴きどころは多かった。またアイドル戦国時代は変わらずなものの、キャラ云々より音楽的に充実した作品がしっかり評価された印象が強く、2014年から表記が変わるモーニング娘。'14は“わがまま 気のまま 愛のジョーク”のインパクトによって再ブレイクの機運が高まったりも。 *加藤
為岡そのみ 『フルコース』 Sugabee
外仕事でも活躍し、邦R&Bの屋台骨を支えるシンガー・ソングライターが深化しつつはっちゃけた3作目。このジャンルならではのスウィートネス&メロウネスを注ぎ込む一方で、多彩なサウンドやトリッキーな詞世界を織り交ぜ、濃密なポップス絵巻を描き上げた。*澤田
CREAM 『DREAMIN'』 rhythm zone
m-flo周辺の客演やサポートで知られてきた女性シンガーと男性MCのコンビによるファースト・アルバム。EDM以降の音作りは例に漏れずJ-Pop全般を席巻したものですが、ダンス・トラックとしても余裕で機能させる彼らのハマリっぷりが群を抜いていたのは言うまでもなく。*出嶌
SUPER☆GiRLS 『Celebration』 iDOL Street
無料のシングル配布など意欲的な動きを見せていた彼女たちが11人でブレイクスルーを図ったアルバム。ポップスとしての機能を意識した楽曲作りはアイドル界隈でも頭一つ抜けたクォリティー。傷みを乗り越えての武道館公演、また妹分たちの飛躍も印象的だった。*出嶌
E-girls 『Lesson1』 rhythm zone
EXILE軍団の安定した活躍も背景にジワジワ注目を集めてきた大所帯クルーだが、本作はオリコン1位をマーク。〈アイドルかアーティストか〉みたいなしょうもない区分意識をあっさり飛び越えて、華やぎをお茶の間に届けてくれた。Dreamメンにとっては10年越しでついに掴んだNo.1ですね。*出嶌
etsuco 『わすれもの』 KSR
これまでデジタル主導で活動してきたR&Bオリエンテッドな女性シンガーが初めてリリースしたフィジカル盤。スムースな歌い口と曲作りのセンスがズバ抜けた良さで驚かされました。本作から数か月後に放った続編『わすれもの2』も併せてチェックを。同郷の西野カナに楽曲提供したのも話題に。*出嶌
きゃりーぱみゅぱみゅ 『なんだこれくしょん』 ワーナー
動画サイトでのMV再生回数は、日本のアーティストでは断トツのNo.1。国内のみならず海を越えてさらに熱い支持を得て、海外での活動も精力的に行った。CMなどで耳馴染みのある〈なんだこれ?〉な楽曲が並んだ本作も、中田ヤスタカの腕が冴えまくった傑作に! *金子
安室奈美恵 『FEEL』 Dimension Point
TLCの20周年盤への参加を挿み、珍しく前作から1年ほどで完成した最新作。お馴染みのNao'ymtが1曲提供しているものの、制作陣はゼッドら初顔も含む海外勢でほぼ固められた。トレンドを踏まえたダンス曲揃いの緩みない仕上がりに、またしても脱帽。で、彼女に続く人はまだかい? *加藤
スマイレージ 『②スマイルセンセーション』 hachama
前年に比べるとアルバム単位でバシッと楽しめるアイドル作品はやや少なめだったような……というなかでも、彼女らのセカンド・アルバムは粒の揃いまくった一級品でした。文句ナシの大名曲“天真爛漫”や“夕暮れ 恋の時間”など素直に心に残る名曲集ですよ。*出嶌
KEITA 『SIDE BY SIDE』 ポニーキャニオン
ソロ活動を中心にしたw-inds.の2013年。プライヴェートで身を固めたKEITAはグループのR&B〜アーバン・ポップなアプローチを、よりストレート&アグレッシヴに継承。どアッパー曲からスウィートなスロウまで、艶やかな歌を聴かせる様に圧倒された。継続的な活動に期待したい。*澤田
LiSA 『LANDSPACE』 アニプレックス
アニソン周りの歌い手のなかで、彼女が頭ひとつ抜きん出た存在となったのは、本作でも顕著なロック・シンガーとしての優れた資質にあるはず。2013年末にはじん(自然の敵P)のゲスト・ヴォーカルとして初のロック・フェス参戦が決まっており、今後さらに活動の場を広げていきそう。*北野
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