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ブライアン・イーノ、1980年の幻の名作が遂に復活

Brian Eno

2014年リリースされたアンダーワールドのカール・ハイドとのコラボレーション作で齢65歳を過ぎてもなお衰えることのない創造力をみせつけ話題となったブライアン・イーノ。彼が1980年前後に取り組んだ金字塔的作品群『アンビエント』シリーズ制作の最中にリリースされた重要作ながら、これまで長らく廃盤状態が続いていた名作が、遂にリマスター再発!

1973年のロキシー・ミュージック脱退以降、ロバート・フリップやクラスターらとコラボレーションを重ねていたイーノが『アンビエント』シリーズの第一作目をリリースしたのは1978年。独自の音楽概念「アンビエント・ミュージック」を提唱・実績したこのシリーズは1982年の第4作目までリリースを重ねました。イーノはそれらの作品を制作する一方で、デイヴィッド・ボウイとのセッションやトーキング・ヘッズのプロデュース等でワールド・ミュージック的なアプローチを取り入れていきます。

本作はイーノがアンビエント・ミュージックに取り組み、また世界中の民俗音楽からインスピレーションを受けている時期である1980年1月1日にE.G.レコーズから発売されました。アルバムはジョン・ハッセルとイーノのコラボレーション名義。ジョン・ハッセルは1937年生まれのアメリカ人トランぺッターで、シュトックハウゼンに感化されて現代音楽を学び、テリー・ライリーやラ・モンテ・ヤングと一緒にミニマリズムに取り組んだという経歴の持ち主。1970年代からはインド音楽を始めとするワールド・ミュージックに取り組んでいたハッセルが、同様にワールド・ミュージックと現代音楽に造詣の深いイーノと70年代後半に出会ったことで本作が生まれました。

本作では、ポリリズミックなパーカッションとループ・シークエンスの上でエレクトリック処理された不思議な音色のハッセルのトランペットが舞う、アンビエントとワールド・ミュージックのミクスチャーとも言うべき音世界が全6トラックに渡り展開されています。イーノが持ち込むロックの意匠とハッセルの神秘的なフレージング、そして両者のコラボレーションの成果と言える呪術的なリズム・ループと深遠な音響により、どこにも存在しない国の民俗音楽とも呼べそうな想像力を刺激されるサウンドが完成。レコーディングにはイーノとハッセルの他、ブラジルの鬼才パーカッショニスト、ナナ・ヴァスコンセロス、菊地雅章やビル・ラズウェルと活動するセネガル人パーカッショニストのアイーブ・ディエン(本作が初の英語圏作品参加)、ヌスラット・ファテ・アリー・ハーンとのコラボレーションでお馴染みのマイケル・ブルック、ブランドXでの活躍で知られるパーシー・ジョーンズらが参加しています。

2004年にイーノが自身の過去作をリマスター再発した際、このアルバムは何故かラインナップから外れ、長らく廃盤状態が続いていました。今回のリイシューは、今最も注目を集めるワールド・ミュージック・レーベル「グリッタービート」からのリリース。勿論リマスターが施されています。イーノ・ファンには大きな話題となること間違いなしのリイシューです!

 

掲載: 2014年11月19日 12:12