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ウヴァ・ハースによる別名義フェルドノインが新作をリリース

feldneun

 

フェルドノインの新しいアルバム『Then On From There』は、以前の抽象的な現代音楽的アコースティックエレクトロから、リズミックなコンセプトへ移行し、ハースの声が歌もの的な雰囲気を醸し出し、電子音響とアコースティックなオーケストレーションは絶妙に編み込まれたレースのように複雑な響きをつくりだした。リズム的な観点からも、ある種のエロチシズムと、子供のような無邪気さを時折ともなった魂の追憶が聞き取ることができる。

前作では架空の居場所を模索していたが、今作では個人的な物語の模索へと移り変わってきており、パーソナルな要素である声と歌を取り入れるのは必然であったように思われる。声は内なる反映でもあり、感情の流れ、幻想、願望、欲求でもある。場所を探し求めること、古い場所を発掘し、空間を発見し、抑圧された記憶を思い出し、消えゆく魂の記憶や子供時代を思い出すこと…。

彼自身、ある地点から探索を始ることは、それに続く「道」(曲のタイトルにもなっているが)や新たな場所を見つけることであり、それは驚くべき発見でもあったという。イメージやカテゴリーにとらわれず、予測できない音楽を追い求めることでもあり、聞き慣れないものでも、人がくつろげるもの、未知の音を引き出そうとしている。

【feldneun】
feldneunはベルリン在住プロデューサー、ミュージシャン、シンガーであるのウヴァ・ハース(Uwe Haas)の抽象的なイメージやコンセプトを元にした音楽プロジェクトである。

ハースは破壊的と同時に魅惑的で美しい音を作り、音楽の構造に内包する伝統的な役割を隅々まで分解している。このアプローチは新たな空間と自由を作りだし、音楽的表現の特徴になっている。今作はfeldneunの共演者とともに手触り感のあるサウンドを未知の語法に入れ込みつつ、概念や小手先ではないものにしようとしている。

20年以上の間、独特で実験的なelectro-acousticな音楽を展開し、フェルドノインやフィールドといったプロジェクトや音楽家・メディアアーティストの高橋英明とのコラボレーションなどにもつながっている。さらに、1920年代のロシアとアメリカの共同制作によるドキュメンタリーや長編の無声映画の音楽を作曲し、「The War in Vietnam」ではグラミー賞にノミネートされている。

 

掲載: 2015年07月31日 18:35