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アメリカーナの吟遊詩人、ロドニー・クローウェルによる自らの人生を歌にした最新作『CLOSE TIES』

Rodney Crowell

 

アメリカン・ミュージック・シーンで40年以上に亘って活躍し続け、自らの歌がジョニー・キャッシュやノラ・ジョーンズに歌い継がれているグラミー賞受賞シンガー・ソングライター、ロドニー・クローウェル。 彼が2015年にエミルー・ハリスとのコラボレーション・アルバム『THE TRAVELLING KIND』以来、約2年振りとなるニュー・アルバム『CLOSE TIES』を2017年3月31日に発売する。

新作のプロデュースを手掛けるのは、ロドニー自身とJordan LehningとKim Buie。また本作には、シェリル・クロウとのデュエット(「I'm Tied To Ya」)そして元妻ロザンヌ・キャッシュとジョン・ポール・ホワイトとのコラボレーションも1曲(「It Ain't Over Yet」もフィーチャーしている。ちなみに、ロドニーがロザンヌとアルバムで共演したのは、1990年発表の『INTERIORS』以来、実に27年振りの事となる。さらに「It Ain't Over Yet」には、伝説的ハーモニカ奏者、ミッキー・ラファエルもフィーチャーされている。

ニュー・アルバムとなる『CLOSE TIES』は、ソングライターとしてのロドニーの力量が全面に漲る作品である。彼がいかにしてパーソナルな回想と洗練された言葉づかい、そして深遠な音楽性を巧みに調和させてきたのか、その過程がここに表れている。

新作はまた、コンセプト・アルバムでもある。収録されている楽曲は、テキサスで過ごした子供時代を描いたものから、若きソングライターとしてナッシュヴィルに到着した頃を歌ったもの、友人やかつての恋人についての曲など、ロドニーの人生をテーマにしたものばかり。ある意味これは、ロドニーにとっての“ルーツ・アルバム”であり、彼自身の音楽性が、ガイ・クラークやタウンズ・ヴァン・ザント、スティーヴ・アールが活躍していた70年代初期のオルタナティヴ・カントリー・シーンに深く根ざしたものであることを表している。

何事もジャンルに分け、ラベルを張らなければ済まない人たちからすれば、彼の音楽は「カントリーなのか?」「シンガー・ソングライターなのか?」と議論を呼ぶ所だろう。しかしその問いについて、ロドニーは明解な答えを持っている。「私の忠誠心は、アメリカーナとともにある。少なくとも用語としては、なかなか人に理解してもらいづらい分野ではあるがね。だが、そのアメリカーナを代表する人たち――タウンズ・ヴァン・ザント、ガイ・クラーク、ルシンダ・ウィリアムズ、スティーヴ・アールから最近のスターであるジョン・ポール・ホワイトやジェイソン・イズベル――には共通点がある。皆を繋ぐ糸は”詩人”なのさ。本物の詩人であろうが、自身の音楽に詩的な要素があるだけだろうが、一般的に言ってアメリカーナのアーティストは、一つのヴィジョンを実現するために、商業的な妥協を避ける傾向がある。そこに俺は共鳴しているのだ」

一人の詩人の軌跡と、その詩人の最新作『CLOSE TIES』に流れるコンセプトには、大切に扱われてきた記憶がある。「数年前、“Chinaberry Sidewalks (2011年に刊行されたロドニーの回顧録)”を書くきっかけとなったアルバム『THE HOUSTON KID』を制作したんだ」そうロドニーは語る。「俺の中の記憶細胞は結構しっかりしていて、自然と引っ張り出してくるんだ。そして多くの楽曲は、こうした記憶を素材として使っているんだ」 本作は、アメリカーナ・ミュージックの吟遊詩人、ロドニー・クローウェルが自らの人生を歌にしたアルバムなのだ。

 

掲載: 2017年03月29日 16:50