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写真家・野上眞宏による1968年から1972年までの東京、はっぴいえんど、その周辺のフォト・ドキュメント『BLUE: Tokyo 1968-1972』

野上眞宏/BLUE: Tokyo 1968-1972

 

はっぴいえんど、結成前の1968年から解散を決めた1972年暮れまでの時期に撮影された約190点のモノクロ写真

 立教大学で同級の細野晴臣と遊び仲間だった野上眞宏は、細野との交流を通して、「はっぴいえんど」をはじめ、その後の日本のミュージックシーンを牽引することになるミュージシャンたちのレコーデングやライブ、楽屋での様子などを、プライベートに撮影した。野上がそこに居合わせ、しばしば撮影していたことで、当時まださほど注目を集めていなかった彼らの、極めて貴重なドキュメントが残されることになった。

日本橋の裏通りを歩くカップル、人通りもまばらな早朝の表参道、映画館が幾つもある渋谷の東急文化会館(現・ヒカリエ)、六本木の夜のカフェ、ジュークボックスのある新宿のディスコ……、半世紀前の東京の街角の光景のどれもが、当時を知る者には懐かしさを喚起し、この時代にはまだ生まれてすらいなかった者にとっては、タイムトリップを誘う魅力的な細部を見せてくれる。

書名は1971年にリリースされたジョニ・ミッチェルのアルバム『Blue』からとられている。この時代の野上は、憂鬱で、不安な毎日を送っていたという。ブルーな気分だからこそ、友人と街に出かけ、楽しい時を過ごそうとしていた。政治運動への参加も、将来を約束された企業への就職も選ばなかった野上にとって、写真家を目指しながら撮影された日々の記録は、見えない何かへの切望と抵抗の痕跡だったのかもしれない。

野上はその後1974年に渡米。その後の30年近くをニューヨークで過ごすことになる。本書表紙写真は、渡米後1年半を経た1975年の11月に、ワシントンDC近郊の、ジョージタウンのカフェでくつろぐ著者。

ページ数:204ページ
収録写真:モノクロ 187点
体裁:B4判変型(230 x 240 mm)、ハードカバー

写真:野上眞宏
エッセイ(和英併記):マイケル・K・ボーダッシュ
ブックデザイン:岡田崇
翻訳:スチュアート・ムンロ、八角聡仁

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60年代末から70年代初頭の東京、ぼくや仲間たちの写真を撮っていたのは野上眞宏ただひとりでした。その記録が見られるというだけでなく、書架に並べたい美しい写真集です。 ――細野晴臣

ぼくらはみんな星だった。光り始めるほんのすこし前に瞬く微かな光だった。それから普通の大人になり、無数の昼と夜を駆け抜けて、もうじき命の光が尽きようとする頃、こうして印画紙に焼きついた星屑だった時代の自分と出会う。なんと素敵なことではないか。 ――松本隆

あの頃の自分の姿を見て少しエネルギーをもらえたような気持ちにさせてもらいました。時間の切り取り方に野上さんのセンスを感じます。素晴らしい写真集で感動しました。 ――鈴木茂

野上眞宏は1960年代から1970年代にかけての日本のポップカルチャーを記録してきた写真家の一人である。東京の街も人も、その写真の数々は今もなお輝き続けている。 ――鋤田正義

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野上眞宏/BLUE: Tokyo 1968-1972

野上眞宏/BLUE: Tokyo 1968-1972

野上眞宏/BLUE: Tokyo 1968-1972

野上眞宏/BLUE: Tokyo 1968-1972

野上眞宏/BLUE: Tokyo 1968-1972

野上眞宏/BLUE: Tokyo 1968-1972

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■プロフィール
野上 眞宏 (ノガミ マサヒロ)
1947年東京生まれ。
1970年立教大学社会学部卒業。撮影スタジオ勤務を経て、1971年に写真家・鋤田正義に師事、翌年よりフリーの写真家として独立。1974年27歳で渡米。ロサンジェルス、ヴァージニアを経て、1975年からワシントンDC、1978年からニューヨーク在住。1985年から1994年までグリニッジヴィレッジで写真ラボを経営。1994年に帰国するも2000年に再びニューヨークに戻り合わせて30年以上をアメリカで過ごす。2015年より東京在住。主な著作に『New York - Holly City』(1997)、『SNAPSHOT DIARY: Tokyo 1968-1973』(2002)、『Shibuya 1999』(2016)。2014年には、iPADアプリ写真集『Mike Nogami's Snapshot Diary』を刊行。

タグ : 書籍 写真集

掲載: 2018年08月06日 16:03