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クリス・ココ(Chris Coco)、Calmの〈Music Conception〉からニュー・アルバム『Indigo』をリリース

Chris Coco

 

クラブミュージックに代表されるエレクトロニックミュージックは、その創世期に比べて巨大化し、そして重箱の隅を突くように細分化され、更にアコースティックなものまでも吸収して、まるでブラックホールのように増殖を続けている。

もはや一つのジャンル、一つの用途として括ることが出来ない、特殊な日常・非日常音楽として機能し始めている。エレクトロニックミュージックの創世期から音楽シーンに関わってきたChrisの新作を、この度縁あってリリースさせていただきます。

初期の強烈なアシッドハウス作品、DJ Magazineの編集長、そしてイビザでのチルアウトDJとしてキャリアを積み上げ、現在はChris Coco名義でのバレアリックフィーリング溢れる作品をリリースし続けている彼の新作は、バレアリックという言葉だけでは説明できない様々な要素が詰まっている。

サンセットタイムのサウンドトラック、家でのチルアウトタイム、皆が集まってのパーティーのBGM、風を切って走る車でのドライブミュージック、移動中にイヤフォンで聴くプレイベートな空間の音楽、大好きな人へのプレゼント……このアルバムの存在意義は色々な側面を持っているはず。

前作”My favorite place”はサンセットオレンジの印象を強く受けるが、今作はタイトル通りインディゴブルーをモチーフに、青、藍色、デニム、空の青さなどなどオーガニックな響きを大切に制作されている。

こういった音楽はイージーリスニングとして勘違いされることもあるけれど、Chrisを始め第一線で活躍するアーティストたちは、その優しさの中に強烈な自己表現と狂気とカオスをスパイスのように散りばめながら、音楽ジャンキー、良い音楽を探し続けるジプシーたち、そしてこれから音楽の大海原へ漕ぎ出す若きリスナーたちへ届くように丁寧に作り上げている。

決して右耳から入り左耳から抜けるような軽い音楽ではなく、その時々の感情にフィットして、心を揺さぶる旋律であるはずだ。

今ではあまり音楽にどっぷり浸らなくなってしまった人への処方箋、そしてこれから様々な音楽に出会うであろう若者への新たなストーリーテラーとして是非機能してもらいたい作品です。

ジャケットのイメージ画像はChrisの息子Dexter、デザインはCalmの全作品を手がけるFJD、そしてマスタリングはCalmが担当。

 

【収録曲】
1. Event Horizon (In)
2. Pou Des Lleo
3. Indigo
4. You Are Exactly Where You Need To Be
5. Onda
6. La Torre
7. Slow Motion Saturday
8. Event Horizon (Out)

タグ : クラブ/テクノ

掲載: 2018年11月01日 11:30