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Chrissie Hynde & The Valve Bone Woe Ensemble(クリッシー・ハインド・アンド・ザ・ヴァルヴ・ボーン・ウォー・アンサンブル)の新作『VALVE BONE WOE』

Chrissie Hynde(クリッシー・ハインド)

1980年にプリテンダーズとしてデビューして以降、その姉御的な存在感で女性ロッカー最大のアイコンとしてシーンに君臨し続けるクリッシー・ハインド。プリテンダーズとして数々の世界的大ヒットを記録し、ソロ・アーティストとしてもそのカリスマ性に満ちたサウンドとパフォーマンスで、全世界のロック・ファンからだけでなく、メディア、そしてアーティスト達からも最大のリスペクトを受ける、ロック史における最も重要なアーティストだ。

2016年にプリテンダーズ名義としては約8年振りとなるアルバム『ALONE』を発表、御年67歳を超えた今でも精力的な活動を続ける彼女は、デビューから現在まで一途にロック街道をひた走り続けてきた。そんなロック界最大の姉御が、今までの作品とは全く違う雰囲気/魅力に満ちた最新作を完成させた。それが、往年の名曲達にジャジーなアレンジを施し、そのサウンドにのせてクリッシーの歌声が響き渡る、Valve Bone Woe Ensembleとのレコーディングによるこの『VALVE BONE WOE』だ。

Marius de VriesとEldad Guettaがプロデュースを担当した今作に収録されているのは、フランク・シナトラの「I'm A Fool to Want You」や、ジョン・コルトレーンの「Naima」、マイルス・デイヴィスが披露したことで今やジャズのスタンダードとなった「You Don't Know What Love Is」、ビーチ・ボーイズの「Caroline, No」、元夫のレイ・デイヴィスが書いたキンクスの「No Return」、ボサノヴァのスタンダードとも言うべきアントニオ・カルロス・ジョビンの「Once I Loved」など、ジャズ・トラックからポップス・スタンダードまでを含む様々な楽曲達。それぞれの楽曲を極上のジャズ・アレンジメントで表現する、彼女のキャリアの中でも最も異色で、最も魅力的な作品に仕上がっている。

今作に関して、クリッシー・ハインドはこうコメントを残している。
「ロック・シンガーとして一筋に活動してきたから、他のジャンルの楽曲をプレイすることにあまり興味はなかったけど、ジャズっていうのは私が育ってきた環境で常に傍に流れていた音楽で、とても馴染みのあるサウンドだったわ。それに、カヴァー・ソングっていうのにも強く惹かれる。私からは出てこないようなメロディを実際に歌うっていうのは、すごく刺激的な体験だから」
「60年代にロックン・ロールが大きな流れになったことで、ジャズが脇に追いやられた感じだったけど、ロックが死にかけの状態になっている現代の音楽シーンにおいて、あらためてこのサウンドに興味が向いているような気がする。20世紀における最もクリエイティヴで、最も革新的なこの音楽スタイルにね。この作品で、古き良きサウンドをこうして新しい解釈とともに発表できることに、すごく幸せを感じているわ」

現在、ビーチ・ボーイズの「Caroline, No」と、ジャズ・スタンダード「You Don't Know What Love Is」、そしてクリッシーの見事なスキャットが楽曲の華を添える、チャールズ・ミンガスの「Meditation on a Pair of Wire Cutters」、という3曲が公開されている。ロック姉御としてのクリッシーが新たな魅力を身に纏い発表するこのジャズ・カヴァー・アルバムで、彼女はその創造性の翼を広げた自由な姿を、我々に見せてくれるのだ。

掲載: 2019年06月17日 13:56