サン=サーンスの名手ジャンヌ・マリー=ダルレの未発表録音集!共演はミュンシュ、ソリアーノ、マレシャル!!
正規音源初登場!
共演はミュンシュ、シッパース、ベンツィ、ソリアーノ、マレシャル!!
フレンチ・ピアノ・スクールの伝統を継承した大ピアニスト、ジャンヌ=マリー・ダルレの未発表録音集が登場します!音源提供は国立フランス視聴覚研究所(INA)とアメリカ、メリーランド大学のインターナショナル・ピアノ・アーカイヴ(IPA)によるもの。一部他のレーベルで出たことのある音源も含まれますが、正規音源はこれが初めてです。曲目は彼女の師匠筋にあたり、最も得意としたサン=サーンス。しかも共演者がミュンシュ、シッパース、ベンツィ、ソリアーノ、マレシャルと、夢のような顔合わせとなっています。
ダルレは1905年7月30日、ベルギー国境近くのジヴェで生まれました。5歳で母親からピアノを学び始め、9歳でパリ音楽院に入学。サン=サーンスの高弟イシドール・フィリップとマルグリット・ロンに師事。1919年に一等賞(プルミエ・プリ)を獲得して卒業。翌年、サル・エラールでリサイタル・デビューし、1922年までにフランス、イギリス、ハンガリーで多くのリサイタルを開きました。その間、ハンガリーではリストの弟子たちに師事し、ホロヴィッツのコンサートを聴いて多大な影響を受け、イギリスではヴォカリオン・レーベルに初録音(当時はラッパ吹込み)を行いました。
1923年にはオーケストラと初共演(パレー指揮ラムルー管弦楽団)、翌年にはゴーベール&パリ音楽院管と共演。1926年5月28日には再びパレー&ラムルーと共演し、一夜でサン=サーンスのピアノ協奏曲全5曲を演奏し、このコンサートの成功により彼女の名は世界に轟くこととなりました。
教育者としても優れ、1958~75年に母校パリ音楽院の教授を務めたほか、ニースで夏季講習を開き、多くのピアニストを育成しました。
アメリカへは1962年2月にシャルル・ミュンシュ指揮ボストン交響楽団と共演してニューヨーク・デビュー(当CDに収録)。その後、度々アメリカを訪れコンサートやマスタークラスを開きました。
彼女は毎日、1時間のスケール練習のあと、6曲前後のショパンのエチュードを弾き、その後、さらに1時間、チェルニー、アルカン、モシュコフスキーのエチュードを弾くのを欠かしませんでした。こうした練習が彼女を80代までの現役ピアニストとしての生活を支えました。
最高の知性と激しい情熱、抜群のテクニックの持ち主だったサン=サーンスの作品を、同様に最高の知性と激しい情熱、抜群のテクニックを持ち、同じフレンチ・ピアノ・スクールに属し、かつエレガントな音楽性を備えていたダルレは最も得意としていました。事実、1955~57年に彼女がセッション録音したサン=サーンス/ピアノ協奏曲全集は歴史的名盤として夙に知られています。今回はライヴ録音ということ、そして彼女が商業録音を残さなかった作品も入っていることもあり、フランスのピアノ作品を愛する方には見逃すことのできない一組と言えるでしょう。
(タワーレコード 商品本部 板倉重雄)
【曲目】
〈CD-1〉62分53秒
ワルツの形式でop.52-6(6つの練習曲より)
ブーレ0p.135-4(6つの左手のための練習曲より)
トッカータop.72-3(アルバムより)* [1953.10.14 パリ]
ヴァイオリン・ソナタ第1番 ニ短調 op.75* [1958.12.29 パリ]
ドゥニーズ・ソリアーノ(ヴァイオリン)
ピアノ協奏曲第4番 ハ短調 op.44** [1971.2.16 パリ104スタジオ]
フランス放送フィルハーモニー管弦楽団、
指揮:ロベルト・ベンツィ
〈CD-2〉74分48秒
ピアノ協奏曲第2番 ト短調 op.22+ [1962.2.2]
ボストン交響楽団、指揮:シャルル・ミュンシュ
チェロ・ソナタ第1番 ハ短調 op.32* [1954.10.2 パリ]
モーリス・マレシャル(チェロ)
ピアノ協奏曲第5番 ヘ長調 op.103+ [1965.1.3]
ニューヨーク・フィルハーモニック、
指揮:トーマス・シッパース
Archives de la RTF, Document INA*
Archives de l’ORTF, Document INA**
International Piano Archives, University of Maryland+
【演奏】
ジャンヌ=マリー・ダルレ(ピアノ)
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2020年03月03日 00:00