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WEEKEND JAZZ ~週末ジャズ名盤探訪 Vol.111

マイルス・デイヴィス『リラクシン』(1958)

MDR

マイルス・デイヴィス(tp)
ジョン・コルトレーン(ts)
レッド・ガーランド(p)
ポール・チェンバース(b)
フィリー・ジョー・ジョーンズ(ds)

1956年5月11日(*)、10月26日、ニュージャージーにて録音

曲目:
01.イフ・アイ・ワー・ア・ベル
02.ユーアー・マイ・エヴリシング
03.アイ・クッド・ライト・ア・ブック
04.オレオ
05.イット・クッド・ハプン・トゥ・ユー *
06.ウディン・ユー *

【アルバム紹介】
1.マラソン・セッション4部作中、2番目にリリースされたアルバム
2.スタジオ内の会話から伝わる"リラックス"した雰囲気
3.名スタンダード曲でのマイルスのミュート・トランペットのプレイが光る

2021年はジャズ界の帝王マイルス・デイヴィスにとって生誕95年、没後30年。
50年代のマイルスの偉業のひとつ、マラソン・セッション4部作中、前回ご紹介しました最初の『クッキン』に続いて、翌年2番目にリリースされたのが『リラクシン』です。

マラソン・セッションのレコーディングは1956年5月11日と10月26日に2日間で強行レコーディングされていますが、本作ではトラック1~4が10月、トラック5、6が5月に収録された音源で構成されています。

本作は随所にスタジオ内の会話が収録された箇所があり、そこから伝わる“リラックス”した雰囲気が特徴になっています。
まず1曲目の始まりの部分で、誰かの話し声が聴こえます。これはマイルス・デイヴィスの声で「演奏してみて曲名が何かはあとで言うよ」と言っており、直後に “イフ・アイ・ワー・ア・ベル”の演奏がスタートします。次の“ユーアー・マイ・エヴリシング”ではイントロを弾き始めたレッド・ガーランドを遮り、マイルスが「ブロックコードで弾いてくれ」と言って、イントロを弾きなおさせ、“オレオ”では音出しのようなやり取りが聴こえ、最後の“ウディン・ユー”では演奏を終えた後、マイルスが「OK?」と言うとダメ出しされ「ホワイ?」と聞き返したあと、横からコルトレーンが「ビールの栓抜きはどこ?」と叫んでいるのが聴こえます。

収録楽曲はどれも有名なスタンダード・ナンバーで、ソニー・ロリンズの“オレオ”なども取り上げており、ラストの“ウディン・ユー”を除いてマイルスのミュート・トランペットのプレイが光る快演が続きます。

【スタッフのつぶやき:この1曲を必ず聴いて下さい】
イントロは学校のチャイムと同じ、名演 “イフ・アイ・ワー・ア・ベル”。

♪キンコン、カンコン、コンカン、キンコン~のイントロで始まるこの曲は元々はミュージカル『野郎どもと女たち』の劇中曲。
学校のチャイムを模したアレンジゆえ、マイルス・デイヴィスのバージョンはジャズ史の中でも特に有名で、以降、この曲を取り上げる際に本作のこのアレンジを踏襲した演奏は多く存在します。
先述の通り、マイルスの言葉で始まり、フィンガースナップのカウントにあわせてレッド・ガーランドがピアノで♪キンコン、カンコンを奏で始めます。
テーマはマイルスの渋いミュート・トランペットで提示され、そのままソロへ移行します。一段落し、ブレイクするとコルトレーンのテナー・サックスのソロ、そしてガーランドのピアノ・ソロへと続き、その後、マイルスのミュート・プレイによってテーマに回帰し、エンディングを迎えます。
マラソンは次回“ワーキン”にタスキをつないでゆきます。

国内盤SHM-CD(一般普及盤)

 

国内盤UHQCD x MQA-CD

 

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タグ : WEEKEND JAZZ

掲載: 2021年01月15日 10:00