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WEEKEND JAZZ ~週末ジャズ名盤探訪 Vol.173

ジョニー・スミス『カレイドスコープ』(1968)

JS

ジョニー・スミス(g)
ハンク・ジョーンズ(p)
ジョージ・デュヴィヴィエ(b)
ドン・ラモンド(ds)

1967年11月27日~30日、ニューヨーク録音

曲目:
01.ウォーク・ドント・ラン
02.オールド・フォークス
03.酒とバラの日々
04.亜麻色の髪の少女
05.マイ・フーリッシュ・ハート
06.バイ・マイセルフ
07.アイム・オールド・ファッションド
08.スウィート・ロレイン
09.哀しみのショーロ
10.ドリームズヴィル

【アルバム紹介】
1.“バーモントの月”の名演、“ウォーク・ドント・ラン”の作曲者で知られる名ギタリスト
2.美しい音色による明快なソロ、オクターヴ奏法や鮮やかなコードワークが光る
3.名ピアニスト、ハンク・ジョーンズらとのカルテット編成

前回のグラント・グリーンに続き、今回もジャズ・ギタリストの隠れ名盤を取り上げます。
スタンダード曲“バーモントの月”の名演、そしてザ・ベンチャーズのカヴァー版で有名な1曲“ウォーク・ドント・ラン”(邦題;急がば廻れ)の作曲者である、ジョニ―・スミスのアルバムになります。

グラント・グリーンはほぼ単音弾きによるプレイを特徴としていましたが、ジョニ―・スミスは対象的なスタイルであり、美しい音色による明快なソロ・フレージングに加えて、オクターヴ奏法や鮮やかなコードワークが随所で聴けます。

本作はジョニー・スミスの代表曲“ウォーク・ドント・ラン”が1曲目にありますが、この初演テイクは1954年の自身のリーダー・アルバム『イン・ア・センチメンタル・ムード』に収録されていました。この他、名スタンダード“酒とバラの日々”、“マイ・フーリッシュ・ハート”といったロマンティックなナンバーに加え、クラシックの“亜麻色の髪の少女”をソロ・ギターで聴かせるなど、ある意味非常に聴きやすい甘美なジャズ・ギター・アルバムになっています。
メンバーはバイプレイヤーになっても絶品のハンク・ジョーンズがピアノ、そこにベースのジョージ・デュヴィヴィエ、ドラムスのドン・ラモンドというカルテット編成になっています。

【スタッフのつぶやき:この1曲を必ず聴いて下さい】
代表曲“ウォーク・ドント・ラン”。

ジョニー・スミスといえばこの代表曲。この曲はそもそも名スタンダード“朝日のごとくさわやかに”のコード進行およにその展開の上に別メロディをのせたもの、という構造で出来上がった1曲です。
カヴァーして大ヒットしたザ・ベンチャーズのバージョンはかなりテンポ・アップしたサーフ・ロック調のアレンジですが、そのヒット後ゆえか、本アルバムでのジョニー・スミス自身のこの曲の演奏は、ザ・ベンチャーズ版のテンポに近い、スインギーな演奏になっています。卓越したジョニー・スミスのギター・プレイが堪能できるいいテイクになっており、ソロなどは流麗なフレージングも飛び出し、ピアノのハンク・ジョーンズも見事なサポートで聴かせています。
本作がリリースされた60年代後半は、ジャズ・ギターのレジェンド、ウェス・モンゴメリーもクロスオーヴァー的なアルバムをリリースするなどシーンは大きく変化していましたが、そんな中にあっての正統派ジャズ・ギターの逸品として再評価されても良いアルバムです。
補足ですが、ジョニ―・スミスは1922年生まれで、2022年は生誕100年となります。

国内盤CD

 

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タグ : WEEKEND JAZZ

掲載: 2022年04月08日 10:00