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WEEKEND JAZZ ~週末ジャズ名盤探訪 Vol.190

レッド・ガーランド『ア・ガーランド・オブ・レッド』(1956)

RG

レッド・ガーランド(p)
ポール・チェンバース(b)
アート・テイラー(ds)

1956年8月17日、ニュージャージーにて録音

曲目:
01.ア・フォギー・デイ
02.マイ・ロマンス
03.恋とは何でしょう?
04.メイキン・ウーピー
05.九月の雨
06.リトル・ガール・ブルー
07.コンステレーション
08.ブルー・レッド

【アルバム紹介】
1.マイルス・デイヴィス・クインテット在籍時にリリースした初リーダー作
2.ブロック・コード奏法による演奏スタイルが魅力
3.代表作『グルーヴィー』に先立つ、同じメンバーでのトリオ・セッション

今回の渋好み系ピアニストはマイルス・デイヴィスのマラソン・セッション4部作で、比類なき名プレイを聴かせているレジェンド級ピアニスト、レッド・ガーランドです。
本作はレッド・ガーランドの初リーダー作にあたる、ピアノ・トリオの逸品です。

ガーランドのピアノの特徴はコロンコロンとしたシングル・ノートのプレイも魅力ですが、メロディーにハーモニーをつけてプレイするブロック・コード奏法がそのスタイルとして知られています。他のピアニストのブロック・コード奏法と違い、ガーランドのそれは響きにどこか深みがあるように感じるのは気のせいでしょうか。

本作はスタンダード・ナンバーをメインに取り上げており、最後の1曲“ブルー・レッド”だけは自身のオリジナルになります。
ベースにはモダン・ジャズ期の名プレイヤー、ポール・チェンバース、ドラムスには名手アート・テイラーが参加しており、この後同メンバーで、1957年リリースの代表作『グルーヴィー』もレコーディングすることになります。

【スタッフのつぶやき:この1曲を必ず聴いて下さい】
ブロック・コードのイントロが粋な “ア・フォギー・デイ”。

レッド・ガーランドらしさ、といえばブロック・コード奏法といっても良いです。イントロからそんなアプローチが冴えまくり、続いてスインギーなビートに乗って飛び出す、テーマ・メロディーもまた明快。
この曲は1937年にミュージカルの楽曲として名作曲家のジョージ・ガーシュウィンが作曲した1曲で、フランク・シナトラはじめ、数々のシンガー、そしてプレイヤーの演奏でも知られる超有名スタンダード・ナンバーです。
ここでのガーランドのピアノ・ソロは軽快なシングル・ノートによるソロを展開、続いてポール・チェンバースの饒舌なベース・ソロとなり、再びガーランドのソロに戻ると、テーマに回帰するあたりからブロック・コード奏法が飛び出し、そのままエンディングに向かいます。
本作が録音されたのは1956年の8月。この年はマイルス・デイヴィスのクインテットで、マラソン・セッションのレコーディングを行っており(1956年5月11日、10月26日)、その「はざ間」にあたる時期でした。
マイルスのセッションでの緊張感から解かれて、伸び伸びと演奏したともとれる雰囲気が存分に伝わってきますが、人気作『グルーヴィー』と比肩してもいい内容をもったガーランド初陣の一作と言えそうです。

国内盤CD

 

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タグ : WEEKEND JAZZ

掲載: 2022年08月12日 10:00