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WEEKEND JAZZ ~週末ジャズ名盤探訪 Vol.218

レッド・ガーランド『アット・ザ・プレリュード』(1959)

RG

レッド・ガーランド(p)
ジミー・ロウサー(b)
スペックス・ライト(ds)

1959年10月2日、ニューヨーク、プレリュード・クラブにてライヴ録音

曲目:
01.サテン・ドール
02.パーディド
03.ゼア・ウィル・ネヴァー・ビー・アナザー・ユー
04.バイ・バイ・ブラックバード
05.レット・ミー・シー
06.プレリュード・ブルース
07.ジャスト・スクイーズ・ミー
08.ワン・オクロック・ジャンプ

【アルバム紹介】
1.名ピアニスト、レッド・ガーランド、生誕100年
2.50年代のレッド・ガーランド・トリオのライヴ・パフォーマンスをとらえた貴重な記録
3.スインギーなナンバーからブルースまで、幅広いレパートリーで魅了

今回からしばらく渋いピアノ・トリオの名盤を取り上げてゆきます。
最初はレッド・ガーランドの傑作ライヴ盤をご紹介いたします。

レッド・ガーランドは1923年5月13日生まれ、つまり2023年は生誕100年にあたります。
本作は自身のキャリアで考えると、1950年代の中ば頃からマイルス・デイヴィスのクインテットに参加し、数々の傑作のレコーディング等で活躍した後、自己のトリオで活動を始めて間もない頃の演奏を収録したものになります。しかも、そのディスコグラフィー上では珍しいライヴ録音で、50年代のレッド・ガーランド・トリオのライヴ・パフォーマンスをとらえた貴重な記録でもあります。

メンバーはベースにジミー・ロウサー、ドラムスにチャールズ“スペックス”ライトという布陣になっており、スインギーなナンバーからブルースまで、幅広いレパートリーで魅了します。
このプレリュード・クラブでのライヴ音源は本作を含め『サテン・ドール』の一部と『リル・ダーリン』『レッド・ガーランド・ライヴ!』という計4枚のアルバムに収録されて世に出ていました(LP時代)。

【スタッフのつぶやき:この1曲を必ず聴いて下さい】
スインギーな“バイ・バイ・ブラックバード”。

レッド・ガーランドはその奏法の特徴としてブロック・コード奏法があります。ざっくり申し上げると、メロディー一音一音にハーモニーをつけてプレイする奏法なのですが、この奏法を多用することにより、演奏がよりスインギーで小粋に聴こえるのはレッド・ガーランドの卓越したプレイ・スタイルがそうさせているとも言えます。
“バイ・バイ・ブラックバード”は名スタンダード曲のひとつであり、マイルス・デイヴィスのクインテット時代にレッド・ガーランドもいっしょにプレイした名演奏があります。
ここではトリオでの演奏だけに、ガーランド流の見事な解釈が光っています。
テーマ提示はお得意のブロック・コード奏法、ソロに入るところではこれでもか、とシングルノートのコロコロしたフレーズで煽ります。そして歌心溢れるソロが続いてゆき、後半は再びブロック・コードで盛り上げてゆきます。ベース・ソロの後、テーマが回帰、エンディングのジャーンとなる箇所で愛嬌たっぷりにテーマ・メロディーの冒頭部分を響かせます。
ニューヨークのジャズ・クラブの雰囲気いっぱいなところも本作を聴く際の楽しみのひとつです。

国内盤SHM-CD

タグ : WEEKEND JAZZ

掲載: 2023年03月03日 10:00