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第69回 青少年読書感想文全国コンクール 課題図書

課題図書

小学校 低学年の部

小学校 中学年の部

小学校 高学年の部

中学校の部

高等学校の部

小学校 低学年の部


『それで、いい!』
礒みゆき 作、はたこうしろう 絵

きつねは絵をかくのが大好き。森の仲間は「へんな絵」とからかいます。でも、うさぎが「きつねの絵、大好き」といってくれて……。


【選定理由】
自己肯定感が小学校低学年なりに伝わってくる、自分のよさや自分の好きなものを考えられるような内容で、心がやさしく温かくなる。特に1年生に読んでほしいかわいい作品。

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『よるのあいだに…:みんなをささえる はたらく人たち』
ポリー・フェイバー 文、ハリエット・ホブデイ 絵、中井はるの 訳

私たちがねている夜の間も、町ではたくさんの人が働いている。どんな人たちが、みんなのくらしを支えてくれているんだろう?


【選定理由】
人々が眠る夜間に働いている人々とその仕事が物語として描かれており、子どもの視野の広がりが得られる。翻訳絵本としての絵と文の表現が高く評価でき、紙の本のよさを再認識できる装丁。

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『けんかのたね』
ラッセル・ホーバン 作、小宮由 訳、大野八生 絵

ある日、家の中は大さわぎ。いぬはねこをおいまわし、4人きょうだいは大げんか。いったい何があったの? なかなおりできるの?!


【選定理由】
昔話のような、わかりやすく、オチのあるストーリーの中に、少し長めの文章をしっかり読ませるという文章の力を感じる作品。読んで楽しむのはもちろん、読書感想文を読みたくなる物語。

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『うまれてくるよ海のなか』
高久至 しゃしん、かんちくたかこ ぶん

魚の卵、見たことある?親たちが、口やおなかの中でひっしに守り育て、生まれてきた子供たち。「がんばれ~!」と応援してね。


【選定理由】
海の中の生き物が、それぞれいろいろな場所で産卵し、それぞれの方法で育てていることがわかる。低学年向きの自然科学の本として、写真がよく、命の大切さや命を守る工夫が伝わってくる。

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小学校 中学年の部


『ライスボールとみそ蔵と』
横田明子 作、塚越文雄 絵

ジュンは、古くさいみそ屋が大きらい。でも帰国子女のユキちゃんとの出会いをきっかけに、ジュンのみそ蔵改造計画が動き出す!


【選定理由】
主人公が自らの「足もと」に目を向けていく心の変化の過程が、読みやすい文章で書かれている。また、味噌の歴史や作り方を通して、日本の食文化について理解を深められる。

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『秘密の大作戦!フードバンクどろぼうをつかまえろ!』
オンジャリQ・ラウフ 著、千葉茂樹 訳、スギヤマカナヨ 絵

満足に食事ができない家庭に食品を分けてきたフードバンク。ここの食品が急にへってきた。少年たちがその原因をさぐっていく!


【選定理由】
貧困のもと、困難な状況の主人公と家族が互いを思いやる様子が、温かく描かれている。泥棒を捕える場面の躍動感や挿絵に親しみが持て、物語を楽しむうちに貧困を考えるヒントが得られる。

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『化石のよぶ声がきこえる:天才恐竜ハンターウェンディ・スロボーダ』
ヘレイン・ベッカー 作、サンドラ・デュメイ 絵、木村由莉 訳・監修

探検好きの少女が、ある日恐竜の化石を見つけて……!? 角竜類の進化のなぞを解き明かした、女性恐竜ハンターの伝記絵本。


【選定理由】
3年生向けのノンフィクションが少ない中、現役科学者の子ども時代から業績をあげるまでを生き生きと描き、大人になることへの夢や憧れを持てる点、男女問わず興味を引く内容となっている。

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『給食室のいちにち』
大塚菜生 文、イシヤマアズサ 絵

給食はどうやってつくるの?  栄養士って何をするの? 給食が教室に届けられるまでの給食室のいちにちをのぞいてみよう!


【選定理由】
衛生面から児童が入れない給食室で、身近な給食がどのように作られているか、子どもが理解できるよう、その過程をわかりやすく表現している。また、食育や勤労の視点も取り入れている。

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小学校 高学年の部


『ふたりのえびす』
髙森美由紀 作

笑いと福をまねく「えびす舞」を演じることになった太一と優希。「自分」を見つめなおしたふたりが、最後につかんだものは……?


【選定理由】
キャラを演じて自分を隠し、本来の姿を理解してほしいと苦悩する主人公の姿に読者が重ね合わせて考えることができる。あわせて読者に自身と周りの人々への気づきや共感をわき起こさせる。

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『5番レーン』
ウン・ソホル 作、ノ・インギョン 絵、すんみ 訳

小学校水泳部エース・ナルの、大会に向けた熱き日々。勝てない苦しさやライバルへの対抗心、初恋にゆれる韓国発青春ストーリー。


【選定理由】
韓国を舞台に、学校の水泳部で悩みを持ちながら成長する主人公と読書を通して知り合うことは、読者にとって大きな成長につながる。等身大の子どもとの出会い・触れ合いが期待できる。

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『魔女だったかもしれないわたし』
エル・マクニコル 著、櫛田理絵 訳

昔、「人とちがう」というだけで処刑された人たちがいた――。「魔女狩り」という史実に絡めて、自閉の少女の成長を描いた感動作。


【選定理由】
多様性と共生について深く考えることができる。自閉的な人たちの特性や悩みが主人公らの体験として描かれ、理解につなげることができる。また、こうした子どもたちとの接し方の導きにもなる。

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『中村哲物語:大地をうるおし平和につくした医師』
松島恵利子 著

「治療どころではない。まず水が必要だ」渇きに苦しむ人々を救うため、途方もない事業をなしとげた医師。波乱にみちた生涯をつづる伝記。


【選定理由】
中村哲氏の一生や生きざまを丁寧に描き、小学生でも十分に理解でき、共感できる。また、「寄り添う」姿勢や、「人を育てる」姿勢が読み取れ、用水路建設が成し遂げられた理由が理解できる。

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中学校の部


『スクラッチ』
歌代朔 作

コロナ禍で黒く塗りつぶされた夏。その中でもがきながら自分たちらしい生き方を掴み取る中学生たちの“爪痕”を描く物語。


【選定理由】
コロナ禍初期の制限された学校生活の日常が描かれ、切実感がある。閉塞(へいそく)した状況で、登場人物の成長する様子が読者の共感を呼び、周囲の人物の描き方も丹念。奥深い感想文を期待できる。

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『アップステージ:シャイなわたしが舞台に立つまで』
ダイアナ・ハーモン・アシャー 作、武富博子 訳

目立つことが大きらいなシーラが、学校ミュージカルの舞台に?! 幕が上がるまでの日々を描く、ユーモアいっぱいの物語。


【選定理由】
読書の喜びを与えてくれる物語。持ち前の音楽的能力を生かし、妬みや妨害に立ち向かいながら主人公が成長していく様子が描かれ、読者の前向きな共感が期待できる。

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『人がつくった川・荒川:水害からいのちを守り、暮らしを豊かにする』
長谷川敦 著

江戸をつくったのは家康じゃなく荒川だった? 地球温暖化で川が大ピンチ!?  面白くてスイスイ読める、川と人をめぐるノンフィクション。


【選定理由】
荒川の変化や、人の暮らしに深くかかわる様子が歴史的、地勢的に書かれている。大きな河川が人の暮らしを守り、その営みの素晴らしさに気づかせたり、環境問題へ思いをめぐらせたりできる。

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高等学校の部


『ラブカは静かに弓を持つ』
安壇美緒 著

孤独な青年・橘は、上司からの命令で音楽教室に潜入調査へ。チェロ講師・浅葉の生徒となるが、やがて彼の演奏に魅了され……。


【選定理由】
主人公の目や耳を通して、音楽の本質に読者に触れてほしい。また音楽を通して変化していく、主人公の苦悩や想(おも)いを読者に感じ取ってほしい。

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『タガヤセ!日本:「農水省の白石さん」が農業の魅力教えます』
白石優生 著

農業ってこんなに面白い! 最新の農業から、実はスゴい日本の農作物のこと、さらには日本の農業の未来までを語る1冊。


【選定理由】
農業を新しい視点で見つめなおし、その技術力や生産力が進化していることを知ってもらいたい。食料自給率ばかりが問題とされがちな昨今、新しい視点で農業を考えてもらいたい。

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『昆虫の惑星:虫たちは今日も地球を回す』
アンヌ・スヴェルトルップ=ティーゲソン 著、小林玲子 訳

ヒトは、多くを昆虫に依存している――。北欧の女性昆虫学者が、奇妙で美しく風変わりな虫たちの世界へ誘うノンフィクション。


【選定理由】
女性科学者による本書は、理系女子の励みにと期待を込めて選定。地球環境の激変が心配される中、昆虫保護の視点からも高校生がさまざまな考えをめぐらすことができる。

掲載: 2023年06月07日 12:00