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WEEKEND JAZZ ~週末ジャズ名盤探訪 Vol.235

ボビー・ハッチャーソン『ハプニングス』(1967)

BH

ボビー・ハッチャーソン(vib, marimba)
ハービー・ハンコック(p)
ボブ・クランショウ(b)
ジョー・チェンバース(ds)

1966年2月8日、ニュージャージーにて録音

曲目:
01.アクエリアン・ムーン
02.ブーケ
03.ロジョ
04.処女航海
05.ヘッド・スタート
06.ホエン・ユー・アー・ニア
07.ジ・オーメン

【アルバム紹介】
1.名ヴァイブ奏者ボビー・ハッチャーソン、ブルーノート・リーダー作
2.新主流派を代表するヴィブラフォン・プレイヤー
3.ピアノにハービー・ハンコックが参加 し“処女航海”を演奏

今回から、ヴィブラフォンの名盤をご紹介してゆきます。
最初にご紹介するのは先週のグラント・グリーンのアルバムでも素晴らしいプレイを聴かせていたボビー・ハッチャーソンのブルーノート・レーベルでのリーダー・アルバムになります。

ボビー・ハッチャーソンは60年代に、新主流派を代表するヴィブラフォン奏者として名を馳せた存在で、西海岸の生まれ、元々は幼い頃、ピアノを習っていましたが、10代の時にヴィブラフォンに出会いました。1961年にニューヨークに進出、エリック・ドルフィーの問題作『アウト・トゥ・ランチ』のレコーディングに参加して大きな注目を浴びました。

本作はハッチャーソンにとってブルーノートでの3作目のリーダー・アルバムで、フロントにホーンがいないカルテット編成ゆえ、ピアノ・トリオをバックに存分に自身のプレイを聴かせています。
ピアノにハービー・ハンコックが参加している点が大きな特徴で、ベースにはボブ・クランショウ、ドラムスにジョー・チェンバースという遜色のないメンバーも魅力です。
楽曲は4曲目がハンコックの名曲である以外はハッチャーソン自身のオリジナル曲になります。

【スタッフのつぶやき:この1曲を必ず聴いて下さい】
ハービー・ハンコックの名曲“処女航海”

ハービー・ハンコックがこの曲を自身のリーダー作にレコーディングしたのが1965年3月で、本作の約1年前でしたので、当時としてはジャズのオリジナル曲として最新の楽曲でした。
ハンコックのヴァージョンでは、フロントにトランペット、サックスが入っていますが、こちらはハッチャーソンのヴィブラフォンがその役目を担い、減衰音ならではの美しさを醸し出しています。
テーマのメロディ―が提示され、まずはハンコックによるピアノ・ソロとなり、続いてハッチャーソンのヴィブラフォンが特徴的なコード進行の上でソロを展開してゆきます。やがて、テーマが回帰し、再びハンコックのソロになり始めたところでフェイド・アウト、となっています。
60年代中期のジャズのヴィブラフォン系アルバムとしては出色の出来の一枚で、印象に残るジャケット・デザインにより「ジャケ買い」のニーズも多そうです。

国内盤SHM-CD

タグ : WEEKEND JAZZ

掲載: 2023年07月07日 10:00