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WEEKEND JAZZ ~週末ジャズ名盤探訪 Vol.240

ジョン・コルトレーン『マイ・フェイヴァリット・シングス』(1961)

JC

ジョン・コルトレーン(ss, ts)
マッコイ・タイナー(p)
スティーヴ・デイヴィス(b)
エルヴィン・ジョーンズ(ds)

1960年10月21日、24日、26日録音

曲目(オリジナルLP発売時):
01.マイ・フェイヴァリット・シングス
02.エヴリタイム・ウイ・セイ・グッドバイ
03.サマータイム
04.バット・ノット・フォー・ミー

【アルバム紹介】
1.アトランティック・レーベルに吹き込まれた名盤中の名盤
2.ソプラノ・サックスとコルトレーン
3.ジャズ史上屈指の名演“マイ・フェイヴァリット・シングス”

ジョン・コルトレーン特集2枚目にご紹介するのはアトランティック・レーベルに吹き込まれた、有名な『マイ・フェイヴァリット・シングス』です。
コルトレーンの代表作をピックアップする際必ずといって入ってくる名盤中の名盤でもあります。

本作がレコーディングされた1960年、コルトレーンはマイルス・デイヴィスのクインテットから早く独立したくてしょうがない時期に来ていました。そのヨーロッパ・ツアーの最中、マイルスがパリのアンティーク・ショップで見つけて、コルトレーンにプレゼントしたのがソプラノ・サックスでした。このことは、これまでテナー・サックスがメインだったコルトレーンがソプラノ・サックスに開眼するきっかけとなりました。

その年の夏にピアノのマッコイ・タイナー、ドラムスのエルヴィン・ジョーンズを得て、コルトレーンは自己のカルテット結成に向けて動き出しました。そこにベースのスティーヴ・デイヴィスを加えて秋にレコーディングしたのが本作です。
楽曲はリチャード・ロジャースやコール・ポーターのナンバー、そしてジョージ・ガーシュウィンの2曲という4曲の構成になっています。

【スタッフのつぶやき:この1曲を必ず聴いて下さい】
ジャズ史に残る名演“マイ・フェイヴァリット・シングス”。

この曲はリチャード・ロジャースが作曲したミュージカル『サウンド・オブ・ミュージック』の楽曲として有名ですが、日本ではJR東海のCM曲としても知られています。本作での演奏は、コルトレーンのソプラノ・サックスによる見事な解釈によって、ジャズ史に残る名演として語り継がれているものになります。コルトレーン自身もその出来にはとても満足していたらしく「これまでレコーディングした中で一番気に入っている曲だ」と語っていたそうです。
演奏は3拍子のリズムの上、ピアノによるイントロから独特のリフへ流れ、コルトレーンがソプラノ・サックスでテーマを提示します。マイナーとメジャーのコントラストが印象に残る展開がこの演奏の大きな特徴になっています。テーマの提示が終わると、ピアノによるテーマの再提示のような演奏が続いてゆき、再びコルトレーンのソプラノ・サックスが戻ってくると、そこからソロへと発展してゆきます。曲はテーマ回帰とソロを再び繰り返し、最後にもう一度テーマを奏で、エンディングへと向かいます。
演奏時間としては14分近くと非常に長い演奏なのですが、編集されて45回転盤としてもリリースされ、当時ラジオでオンエアされてヒットを記録したというほど、幅広いリスナーに聴かれました。「ジョン・コルトレーンを最初に聴くとしたらどの曲?」と聞かれたら、まずこの曲を勧めるのがよいでしょう。

国内盤SHM-CD

タグ : WEEKEND JAZZ

掲載: 2023年08月11日 10:00