音楽と共に歩んできた「ゼルダの伝説」シリーズの深い歴史を振り返ろう
任天堂のヒット作のひとつである「ゼルダの伝説」。今年2月に発表された任天堂の「2025年3月期第3四半期 決算説明資料」では、売上高が前年同期比31.4%減と業績が下がっている。実は前年同期は「ゼルダの伝説」が売上に貢献していたため、販売が落ち着いた反動で売上が落ちてしまったそうだ。
●世界観を支える音楽とゲームの関係性
任天堂の業績すら左右する「ゼルダの伝説」だが、初代の発売は1986年にまでさかのぼる。ファミリーコンピュータ、いわゆる“ファミコン”のソフトとして発売されたのが始まりだ。現在でも人気のキャラクター「リンク」が主人公として魔王を討伐するストーリーなのだが、「ゾーラ」や「ガノン」など、後のシリーズでも耳にするキャラクターもすでに登場している。
1987年には「リンクの冒険」を発売、さらに数年後の1991年には、今でも名作として語り継がれる「ゼルダの伝説 神々のトライフォース」をリリース。「時のオカリナ」「風のタクト」「ふしぎの木の実」などを経て、2024年9月には「ゼルダの伝説 知恵のかりもの」が満を持して登場するなど、“ゼル伝”の快進撃は止まらない。
ちなみにゼルダシリーズをプレイしたことがない人は、主人公が「ゼルダ」という名前だと思いがちだが、実はゼルダはゲーム内に出てくる姫の名前である。ゲームのタイトルに「ゼルダ」という単語が入っているので、勘違してしまうのも仕方ないのだろう。最新の「知恵のかりもの」では、「ゼルダ姫」がはじめて主人公になったということでも大きな注目を集めた。
歴史の長いゼルダシリーズだが、実はゲームに使われているBGMもかなり人気が高い。「時のオカリナ」では、オカリナで曲を奏でて物語を有利に進めていくのだが、「迷いの森」や「嵐の歌」、リンクの愛馬を呼び出す際に奏でる「エポナの歌」など実に様々なBGMが使われており、今でも高い人気を誇っている。また「風のタクト」の「竜の島」なども人気曲のひとつだ。それぞれの場面に合わせて作られた曲が、より一層ゲームの世界を引き立てているといっても過言ではないだろう。
ゼルダシリーズと音楽の関係性をもっと知りたいという人は、『ゼルダの伝説と音楽「時のオカリナ」から学ぶゲームサウンド』をチェックしてみてほしい。「時のオカリナ」の音楽が生まれた背景や、いくつもある楽器の中でなぜあえて「オカリナ」を選んだのかなど、ファンにはたまらない裏話がふんだんに盛り込まれている。読破することで、より深くゲーム音楽の世界に没頭できるだろう。
もっとゼルダ!
タグ : レビュー・コラム
掲載: 2025年03月20日 00:00