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Paul McCartney(ポール・マッカートニー)、全公演でJimi Hendrix(ジミ・ヘンドリックス)を追悼する背景と理由が明らかに

Paul McCartney/Jimi Hendrix

1968年に発表されたTHE BEATLESの『The Beatles (White Album)』とともに、今年ちょうど50周年を迎えるロックの名盤といえばJimi Hendrixの『Electric Ladyland』。どちらも50周年記念盤が11月にリリースされることが話題となっている。

THE BEATLESとJimi Hendrixに不思議な結びつきがあったことはあまり知られていない。現在、来日中で11月5日に両国国技館で歴史的コンサートを行うPaul McCartneyが、今回の日本公演はもちろん、近年の全公演で「Jimi Hendrixに捧ぐ」と語って演奏している特別な演目がある。“Let Me Roll It”という楽曲の最後に、Jimi Hendrixの“Foxy Lady”を繋げてメドレー演奏し、ギター・ソロを披露。そして、最後にJimiと出会った時の思い出を語るのだ。27歳で亡くなりながらも、今も伝説として語り継がれるJimi Hendrixを、同年代の生ける伝説のPaulが追悼している理由と背景とは――。

熱心なファンの間では知られてはいるが、Paul McCartneyとJimi Hendrixは、ジャズの帝王=Miles Davisらと共に空前絶後のスーパー・バンドを組む寸前だった。Jimi が亡くなる1年前の1969年に、Alan Douglasをプロデューサーに、JimiとMiles、そして当時Milesのバンドでドラマーを務めていたTony Williamsの3人がレコード制作を計画していた。その企画の中で、Paulにベーシストとしてバンドに加わるよう、正式な依頼が出されていたのだ。結局Paulがスコットランドで休暇中であったため、バンド実現には至らなかったものの、その電報はプラハのハード・ロック・カフェによってオークションで落札され、展示されている。

ロックの神様によるボタンの掛け違いによっては、ふたりはバンド・メイトになっていたかもしれない。またもうひとつPaulとJimiの間柄を示すエピソードとして、Jimiがギターに火をつけて伝説となった「Monterey Pop Festival」の一件が挙げられている、Jimi HendrixのDVD『Hear My Train A Comin'』の中で、Paulはこのように証言している。

 

THE MAMAS & THE PAPASのJohn(John Phillips)に「モントレーに、THE BEATLESも参加しないか?」と誘われたんだ。そのとき僕たちは『Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band』から『Magical Mystery Tour』プロジェクトでずっとスタジオに缶詰だった時期だったから、出演できなかった。「でも、すごい奴がいる」とJimiを紹介したら、最初は「Jimiって誰?」と戸惑っていたんだけど、「そいつはすごいの?」と聞くから「もちろんさ」と答えたよ。そしたらJimiの出演が決まったんだ。

―― Paul McCartney

 

PaulはJimiの大ファンとなり、Paulの後押しでモントレーへの出演が決まり、あの伝説的パフォーマンスが生まれた。そして、それはJimiが最終日大トリを務めた歴史上最も重要な音楽イベントである「Woodstock Music and Art Festival」へと繋がっていく。Paulが全公演で欠かさず演奏している“Foxy Lady”のJimi Hendrixのライヴ映像はこちら。

The Jimi Hendrix Experience - Foxey Lady (Miami Pop 1968)

そして、運命の糸は50年後、この2018年再び絡み合う。2018年11月、THE BEATLES『The Beatles (White Album)』50周年盤がリリースとなるが、それとほぼ時を同じくしてJimi Hendrix『Electric Ladyland』50周年記念盤がリリースされる。そして、ここでもPaulとのちょっとした関係性がある。

『Electric Ladyland』は、当初女性の裸を使用したジャケットでリリースされていたが、Jimi自身はこの通称「ヌード・ジャケット」をひどく忌み嫌っていたようで、近年は遺族の意向により全世界共通でUS盤の顔のアップのデザインのものが使われていた。今回の『Electric Ladyland』50周年記念盤では、ようやくJimiがもともと採用したいと思っていたジャケット・デザインで新装発売されることになった。実はそのジャケット写真を撮影したのは、のちにPaulの奥方となったLinda Eastman(Linda McCartney)だったのである。

Jimiは当時『Electric Ladyland』のアートワークを指示する直筆の手紙の中で、「表か外側にはぜひ、銅像のところでキッズと写っている僕たちのカラー写真を使ってください」と記していた。50年後、ついにJimi HendrixのもともとのヴィジョンどおりにLindaの写真が『Electric Ladyland』のジャケットを飾ることになった。当写真はNYセントラル・パークにある「不思議の国のアリス」像で撮影されている。

27歳で亡くなってしまった天才ギタリストと、76歳になった今もこうして日本中を感動させている天才ソングライター&パフォーマー。もしかしたらバンド・メイトになっていたかもしれない、ロンドンで交錯した同年代のふたりは、ロックの神様が定める運命の中で、今も深く絡み合ったままのようである。

また、11月20日にはライヴ・ドキュメンタリー・フィルム『Jimi Hendrix』(1973年作品)がZepp DiverCityとZepp Nambaにて、一夜限定でライヴハウス上映されることが決定している。

 

▼リリース情報
THE BEATLES
『The Beatles (White Album)』ニュー・エディション
11月9日(金)リリース

■スーパー・デラックス・エディション(6CD+1Blue-ray(音源のみ)収録豪華本付ボックス・セット)
■3CDデラックス・エディション
■4LPデラックス・エディション
■2LPエディション

■特典あり ※スーパー・デラックス・エディションのみ
先着で「A2ポスター」をプレゼント!
※ご予約済みのお客様も対象となります。

商品の詳細、購入はこちら


THE JIMI HENDRIX EXPERIENCE
『Electric Ladyland - 50th Anniversary Deluxe Edition』
11月21日(水)リリース
※輸入盤は11月9日リリース

■完全生産限定盤
※直輸入パッケージ仕様、3CD+Blu-ray、48豪華カラー・ブックレット

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▼Jimi Hendrix 上映情報
「ライヴ・ドキュメンタリー・フィルム『ジミ・ヘンドリックス』一夜限りのキネマ最響上映@Zepp東阪」
11月20日(火)Zepp DiverCity、Zepp Namba
OPEN 18:30 / START 19:30
詳細はこちら

カテゴリ : タワーレコード オンライン ニュース

掲載: 2018年11月06日 09:52