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スピッツ、本日12月21日21時より映画『スピッツ コンサート 2020 “猫ちぐらの夕べ”』オンライン上映スタート。ライヴ・レポートも公開

スピッツ
Photo by 中野敬久

本日12月21日21時より、スピッツの映画『スピッツ コンサート 2020 “猫ちぐらの夕べ”』のオンライン上映がスタートする。本作品は、先月、東京ガーデンシアターにて行われたスピッツの一夜限りのコンサート「スピッツ コンサート 2020 “猫ちぐらの夕べ”」を映像化したもので、各上映メディアにて一斉オンライン上映開始となる。

上映に先駆けて、ライヴ・レポートが到着した。

 

11月26日、東京ガーデンシアターにて、スピッツ一夜限りのコンサート「スピッツ コンサート 2020 “猫ちぐらの夕べ”」が開催された。

このコンサートは、3月から開始予定だった全国ツアー「SPITZ JAMBOREE TOUR 2019-2020 “MIKKE”」のホール公演が延期となっているなか、開催が決定したもの。スピッツにとって、コロナ禍以降初のライヴとなった。タイトルである「猫ちぐらの夕べ」は、スピッツが7月に配信リリースしたセルフ・プロデュース且つリモート制作による新曲“猫ちぐら”に由来している。「猫ちぐら」とは、新潟県に古くから伝わる工芸品で、稲わらで編まれた猫用の寝床のこと。地元の方言で「ゆりかご」を「ちぐら(または、つぐら)」と言うことから、この名が付いたようだ。想像するだけでとても温かそうな、幸せそうな画が浮かぶモチーフだが、この「猫ちぐら」という言葉を掲げているところに、スピッツがこのコロナ禍に音楽を通してどんな景色を描き、久しぶりのライヴとなったこの夜にどんな空間を作りたいと願ったのかが伝わってくるようだ。

当日は、入場口で検温とアルコール消毒、新型コロナウイルス接触確認アプリ「COCOA」のインストール確認など、事前に公開されていたガイドラインを通して念入りに感染対策を施したうえでの開催となった。オール着席、セットリストも「ほぼ全体がゆったりとしたもの」で構成されると、これも事前にアナウンスされており、通常とは違う、本当に「一夜限り」の特別なライヴだ。

開演時間の19時、草野マサムネ(Vo/Gt)、三輪テツヤ(Gt)、田村明浩(Ba)、﨑山龍男(Dr)、そしてサポート・メンバーのクジヒロコ(Key)の5人がステージに登場し、演奏が始まる。「ゆったりとしたもの」という予告通り、穏やかな曲調の楽曲を中心に演奏されていくが、しかし、バンドのアンサンブルは決して弱弱しいものではなく、むしろゆったりとした曲調だからこそ、バンドが生み出す熱気とダイナミズムが、身体の芯からじんわりと、確かな感触を持って伝わってくる。オーディエンスはマスク着用のうえスタンディングNG、歓声や指笛も禁止と場内アナウンスされていたが、座りながらも上半身を揺らすなどして、バンドの演奏にノッている人も多い。制限された空間の中で、それぞれがそれぞれの心の赴くままに演奏と歌声に身を浸している。スピッツが描く包容力のあるグルーヴ、柔らかなメロディが、11月の終わりの寒空のなか東京ガーデンシアターに集まった人々の心と身体を暖める。バンドの演奏だけでなく、草野の歌声も、深く、力強い響き方をしていて、特に序盤に演奏された“空も飛べるはず”では、その囁くような歌声の奥にあるふくよかさ、芯の強さをひしひしと感じることができた。

やはり、普段はあまり見られない特別なセットリストだったこの夜、草野が「久々に演奏する曲です」といって演奏に入るなどレア曲も演奏されるなか、もちろん、新曲“猫ちぐら”も披露された。草野はMCで、会場の様子を「猫ちぐらっぽい」と語っていたが、実際の猫ちぐらは、時間をかけて、丹念に稲わらを編んで作られるという。各楽器が絡み合い、支え合いながら音楽を生み出していく「バンド」の在り様、また鳴らす人がいて、聴く人がいる、そんな「人と人」の関係によって場が形成されていく「ライヴ」という空間の在り様――そういったものすべてが、「猫ちぐら」というモチーフを通して祝福されているようでもあった。その後も、“楓”や“魔法のコトバ”などを披露。優しくて、悲しくて、美しくて、逞しい、そんなスピッツの音世界で、会場を溢れさせた。

終盤のMCで三輪は、「声援もいいけど、心のこもった拍手ってすごく伝わるんだと改めて思いました」と語った。人も音楽も、今までのような接し方、繫がり方が困難になってしまったこのコロナ禍。そばにいることが難しくても、それでも、言葉にならない「なにか」が人から人へ伝わっていく幸福があるのだと、この幸福は失われてはいけないのだと、この日、スピッツの音楽を通して改めて感じさせられた。同時にスピッツ自身もまた、久しぶりのライヴを通して、改めてオーディエンスに気づかされたことがあったのかもしれない。三輪の発言からは、そんなことを感じさせられた。

温かくて、興奮と安心があって、何より、いい音楽に満ちていて。スピッツと一緒だったからこそ過ごせた夜だった。

テキスト:天野史彬

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Photo by 中野敬久

 

本作品の上映スケジュールは約1ヶ月間、午前中から深夜まで、上映メディアごとに組まれており、PCやスマートフォンなどで、生活スタイルや環境などに合わせて上映メディア/時間を選んで楽しむことができる。ぜひチェックしてほしい。

 

▼上映情報
映画『スピッツ コンサート 2020 “猫ちぐらの夕べ”』
12月21日(月)21:00よりオンライン上映開始
詳細:https://spitz-web.com/concert2020/movie/

 

なおタワーレコード オンラインでは、スピッツ応援ページも公開中。

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カテゴリ : タワーレコード オンライン ニュース

掲載: 2020年12月21日 16:07