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掲載: 2008年07月10日 21:04

更新: 2008年07月10日 21:04

文/  小林

 第24回<東京の夏>音楽祭2008での公演の為に、ブラジルから来日したばかりのカラジャ族の皆さんに会ってきました。カラジャ族はブラジル、アマゾン川流域を流れるアラグアイア河に浮かぶ世界最大の中州に居住する先住民です。ブラジルから30時間以上かけて成田に到着後すぐに、懇談会の会場に駆けつけてくれたとのこと。ハードですねー。



 来日したメンバーを代表して質問に答えてくれたダニエル・コシニ・カラジャさん(写真)によると、ブラジルでは1988年に憲法が改正され、先住民の権利を保障するという内容の条文が追加されたものの、カラジャ族を含むブラジルの先住民が多く居住するセラード地帯は、大豆やコーヒー栽培の為の大規模な農園開発が行われ、また、カラジャ族にとっての聖地であるアラグアイア河に電力ダムを作る計画が進行している等、自然に依存した生活を続けている先住民にとって深刻な問題が依然として残っているということです。大豆やコーヒー栽培のような単一栽培(モノカルチャー)はたった一部の人にしか恩恵をもたらさないと言っていたのが印象的でした。



 さて、7/16、17の二日にわたって行われる今回の公演では、少年が大人の仲間入りをする為の儀式であるヘトホカン、カラジャ族の信仰の対象であるアルアナンという大きな魚の精霊への感謝と祈りを捧げる儀式、アルアナンで演奏される音楽と踊りが披露されるそうです。ダニエルさんによれば、カラジャ族には時代を数字で記録するような習慣はないので正確なことはわからないものの、両方の儀式ともに、おそらく数千年前から存在していて、その間に当初の形から変化があったのかなかったのかもわからないとのこと。
    気の遠くなるような歳月をかけて守られてきた、変わることも、変わらないことも恐れない音楽と踊りを観てみると、何か気が付くこともあるのかもしれません。



まだチケットあるそうです。詳しくは東京の夏音楽祭のウェブサイトで。
http://www.arion-edo.org/tsf/2008/



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代表してインタビューに答えてくれたダニエル・コシニ・カラジャさん。普段は教師として、カラジャ族の文化を伝える活動に従事されているとのこと。



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最後に儀式用の正装に着替えてくれました。



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30時間以上かけて日本に着いたばかり。眠くて当然ですね。