こんな昔の録音で、こんなに心を動かされたのはベームの来日DVD以来です。こんな体験があるからクラシック音楽はやめられません。涙、涙、．．．

その昔、ヤマカズさんの実演に震撼した経験のある方なら、この演奏を感涙なしで聴く事は難しいのではないか。よくぞCD化してくれた！と感謝の念で一杯である。ただ、広瀬作品（これも名演！）を最初にして、２～５楽章を２枚目にすれば言う事なしだったのだが・・。この上は「第８」そして、商品化された事のないN響との「第５」など、マーラーの続編を是非継続して欲しい。

タワーレコードさんの大英断に大拍手！このＬＰの覆刻をどれほど鶴首して待ち望んだか。

かつて山田一雄という稀有の芸術家が生きていたこと。彼が全身全霊で音楽と格闘し、人間の精神のぎりぎりの燃焼を繰り広げたこと。それが新しい聴き手にも伝わることを願っています。未来の聴き手の感受性を問う演奏です。

山田のビクター音源では、矢張り京響とのベートーヴェン「第九」のＣＤ化が待たれます。

演奏は掛け値なしに凄い！燃焼型の復活としては最高の演奏だと思います。オケも予想以上に奮闘しています。２５年以上前に日本でこんなにも凄い復活が響いていたという事実に感動です！ただ、どうしても許せないのが４楽章と５楽章でＣＤを変えないといけない事。出たら買い直すので、是非１楽章と２楽章でＣＤを変えるようにして欲しい。

速めのテンポで緊迫感が一貫し、殊更に耽美的では無いが、フレーズの息は充分に長く、良く歌われて居る。要所に於けるアクセントの意味深さ、交錯する明暗の鮮明な対比、及び楽想・楽器の立体的な遠近感は流石である。第１楽章再現部に向けて落下する悪魔的刻印は戦慄の表現であり、沸点を超えて感情が荒れ狂う終楽章、其のコーダの頂点の築き方も最高だ。録音明瞭。ＣＤの楽章割りは大問題で、エセさんに同感。

一人でも多くの方にこの演奏を聴いて欲しい。小手先ではない、真の音楽が鳴り響いている筈だから。表面を綺麗に加工することよりももっと大事な、人間の心を鷲掴みにするもの、それを発見するに違いない。この覆刻が評判となり、眠っている音源の数々が、今の聴き手に届くことを願う。時代を超えて訴えるヤマカズの心は、今こそ世に問われ、人々の心を明るく照らすべきではなかろうか。来たれ！ヤマカズ・ルネッサンス。

絶好調の時にヤマカズが見せる剃刀の様な鋭さが、随所で凄絶な表現を生み、作曲者の鼓動と一体化する。その切れ味と瞬発力は只事ではなく、聴き手の魂を容赦なく襲う。両端楽章展開部や第3楽章終結部など乗りに乗っていて、イマジネーション溢れる自在なテンポ変化が素晴しい。兎も角演奏の気魄が総てのハンデを乗り越える。読響、新日フィル、都響、新響など、山田のマーラーはもっとＣＤ化されるべきではないか。

すごい！すばらしいマーラーです！ヤマカズを生で聴けなかったことを本当に後悔します。せめてCDで聴かせて欲しい。タワー、ありがとう！そしてこれからもよろしくたのみます！　贅沢を言えば、楽章割りは少しで良いので考えてください。

この演奏が再び日の目を見た意義はとても大きい。それは単なる懐古趣味ではないからだ。現代という時代の有様、その進み方に少しでも違和を覚えつつ生きている人は、この演奏から様々の事柄を受け取ると思う。最早このように演奏者の全存在を賭けた演奏が今日では難しいのだとすれば、悲しいことだ。だからこそ、この指揮者の演奏の復刻を一度限りのものにしてはならない。絶対にならない！

皆さんの熱気ある評価を見ているうちにいても立ってもいられなくなり、早速購入しましたが・・大正解でした。「復活」は何枚も持っていますが最上級の名演だと思います。外国のオケばかり聞いてあまり国内に目を向けなかった自分の未熟を恥じます。京都市響も大健闘してます。致命的なミスもありません。一人でも多くの人にこの感動を。

タワーレコードさん本当に有難うございました。もう聴くのは無理かなと諦めていた録音でした。この録音よりさらに7年前に京都市響の実演に接しました。その時の感動がよみがえります。

絶賛の嵐なので心配で、恐る恐る聴きましたが、皆様の声は本当でした。山田氏の演奏を聴くのは初めてですが、不明を恥じます。火の玉のような情熱と凄まじい集中力に気圧されますが、所謂一気呵成の乱暴さは何処にも無く、注意深く聴くと、細部まで指揮者の鋭い眼光が光っており、作品への愛情を感じます。嘗てベートーヴェンやブラームス、フォーレ、ベルリオーズ等も発売されたようですが、再び世に出ないのでしょうか。

力ずくで強引に盛り上げる演奏かと思ったらそうではなかった。曲自体がもつ推進力を効果的に引き出し、あたかも上昇気流に乗って舞い上がるグライダーのように自然に、それでいて熱く、宗教的な崇高さをもって頂点に達していく。単なるこけおどしではない、魂を揺さぶる真の名演奏だ。

１０年以上も前に交通事故で瀕死の重傷から奇跡的に生還した時伊勢で聴いた伊勢管（地元のオケ）の「復活」とダブらせて聴くと今更ながら「生きていて良かった」と痛感させられる名演である。