ボルチモア出身のドリームポップ・デュオ、ビーチ・バウスの4thアルバム(2012年作品)!プロデューサーにクリス・コーディ(TVオン・ザ・レディオ、ヤー・ヤー・ヤーズ他)を迎えた本作はビーチ・ハウスの繊細で幻想的な世界観を堪能できる。ピッチフォーク、9.1点/ベスト・ニュー・ミュージックを獲得した他その年の年間ベストを席巻した名作。バンドはフジロックフェスティバル '11に出演、2013年の単独公演は完売する等ここ日本でも高い人気を誇る。
発売・販売元 提供資料(2014/04/10)
Beach House4作目となるアルバム『Bloom』。メリーランド州のボルチモアにて2004年に結成されたBeach Houseは、フランス系のヴォーカル&オルガン担当Victoria Legrandと、スライド・ギターやキーボードなど最低限の楽器を操るAlex Scallyの美男美女によるUSインディー・ロック/ドリーム・ポップ・デュオ。初期The Velvet UndergroundのNICOに似たVictoriaの独特の佇まいと彼女が生み出すメランコリックなメロディ、そして徹頭徹尾貫かれるスロウ・モーション・ビーツはThe StrokesのJulian Casablancas、Fleet FoxesやMGMTなど、アーティストにもファンが多く、Grizzly BearとはVictoriaがヴォーカルでゲスト参加するなど交流が深い。前作同様、Chris Coady(Yeah Yeah Yeahs、!!!、Grizzly Bear)との共同プロデュース作品となった今作には、過去2年間のツアー中に得たアイディアをもとに書かれた楽曲たちを収録。コードやメロディひとつひとつの役割を尊重して作り上げたというアルバムについてVictoriaは、「『Bloom』は旅なの。人生で得る様々な経験を反映している、つまりは置き換えることのできない、イマジネーションの力そのものなのよ。Bloom(花)って儚いもので、人生も同じなんだけど、どちらもそこに含まれる色や深みっていうのが、たとえ一時的なものであっても美しいのよね」と話す。アレックスは今作を「The Cureの『DISINTEGRATION』やThe Beach Boysの『PET SOUNDS』と似た雰囲気のものにしたかった」と語っている。
発売・販売元 提供資料(2012/04/13)
Bloom is the fourth studio album from Baltimore duo Alex Scally and Victoria Legrand who make up Beach House. The songs for the record were written during the downtime of touring 2010 release Teen Dream, when a collection of ideas were conceived on the road and during sound checks, before being fully formed in their Baltimore home. Bloom was recorded through the back end of 2011 at Sonic Ranch Studios, Texas, alongside Teen Dream co-producer Chris Coady (Gang Gang Dance, Zola Jesus, TV on the Radio) and first single "Myth" swells gently around Legrand's vocals with familiar ease.|
Rovi
US本国では早くもセレブ的な扱いを受けているというボルティモアの男女ドリーム・ポップ・デュオが、2年ぶりに新作をリリースした。ヴィクトリアの掠れた歌声とアレックスの優しいギター、そしてリズムボックスのチープな打ち込み音--それらによって紡がれる、むせ返るような欧州ロマンの薫りとアメリカ郊外の倦怠とがもつれ合った、あの甘美な世界観は不変。しかし、これまでになく輪郭のくっきりとした音の響きからは、無数のロードワークを重ねてきた経験から生まれる肉体性が感じられ、それが前作で確立されたソングライティングの成熟と相まって、アルバム全体に不思議な生命力をもたらしている。ミニマル&モノクロームなジャケも秀逸な、表題通り〈開花〉という言葉が相応しい力作だ。
bounce (C)佐藤一道
タワーレコード(vol.344(2012年5月25日発行号)掲載)