2008年に、米サンディエゴ出身の宅録少年のネイサン・ウィリアムスによるソロ・プロジェクトとしてスタートし、バンドメンバー3人を正式に迎えてから、拠点として活動しているLAではスーパースター的存在にまで上り詰めたウェーヴス。そのゆるーいスタイルにサーフ感たっぷりのローファイ・サウンドにパンキッシュなパフォーマンスが評判。2009年に米レーベル<Fat Possum>からリリースされたセルフタイトル・デビュー・アルバム『ウェーヴス』、続く2010年『キング・オブ・ザ・ビーチ』、2013年『アフレイド・オブ・ハイツ』これまでにリリースされたアルバム全てが各メディアで大絶賛!特に米音楽メディアのPitchforkではBest New Music、Best New Trackの常連であり、批評家、リスナーからの支持が高いアーティストである。今作はべック、ダニエル・ジョンストン、プライマル・スクリーム等を手掛けたウッディ・ジャクソンをプロデューサーに起用!そして作曲にはネイサン・ウィリアムスだけでなくバンドメンバー全員が参加。それぞれの過酷な個人的経験を背負いながらスタジオ入りしたが、そのヴァイブスは「酔っているよりも軽く、気持ちのいい感じにまとまった」という。まさにバンドとして制作し、一皮向けた一枚『V』が完成!大人になった彼らのサウンドは見逃せない!
発売・販売元 提供資料(2015/08/12)
クラウド・ナッシングスとのコラボ盤を発表したり、中心人物のネイサンが弟と新バンドを結成したり……と、この1年は何かと話題を振り撒いてくれましたが、トドメを刺すようにニュー・アルバムが登場です! 2000年代以降のUSローファイ人気をリードしてきた彼らが、ここでベックやダニエル・ジョンストンと縁の深いウッディ・ジャクソンに初めて指揮を委ねた、というのが最大の注目ポイントでしょう。通算5作目にして代名詞のガレージ/サーフ・ロックは危なっかしさを増した印象。ワイルドを気取ってもどうしようもなくセンティメンタルな面が出てしまい、そこから滲み出るボンクラ感が愛おしくてたまりません。超絶キャッチーなフレーズなど、インディー時代のブリンク182っぽさもあり。
bounce (C)中井幹代
タワーレコード(vol.385(2015年11月25日発行号)掲載)