ショッピングカート
クラシック
CD
Schubert: The Finished "Unfinished" (Symphony No.8 D.759, Reconstructed by Mario Venzago)
★★★★★
★★★★★
4.0

在庫状況 について

商品の情報

フォーマット

CD

構成数

1

国内/輸入

輸入

パッケージ仕様

-

発売日

2017年06月23日

規格品番

88985431382

レーベル

SKU

889854313821

作品の情報
商品の紹介
5つのオーケストラを振り分けて完成させたユニークな「ブルックナー:交響曲全集」で大きな話題となったスイスの鬼才指揮者マリオ・ヴェンツァーゴが、古楽から現代まで演奏スタイルを自在に変化させるスーパー・チェンバーオーケストラ、バーゼル室内管弦楽団との初顔合わせで成し遂げた、シューベルト「未完成」交響曲の完成版・世界初録音の登場です。『詩を読むだけで、たちまちのうちにそれにピッタリのメロディが頭に浮かび、ペンから迸り出るのだった』(ジョージ・グローヴ、1883年)とされるほどの天与のメロディ・メーカーだったシューベルトですが、交響曲の作曲ではそうはいかず、完成した4楽章性の交響曲7曲のほかに、未完の断片を数多く残しています。「未完成交響曲」として知られる交響曲第8番(第7番)ロ短調も、完成した最初の2つの楽章の他には断片的なスケッチが残されているだけです。スケッチは第3楽章のトリオまで問題なく進んでいたため、シューベルトが作曲を放棄した真の理由はわかっていません。この交響曲は、1823年にグラーツ楽友協会から名誉会員の称号を授けられた返礼にシューベルトが同協会のアンゼルム・ヒュッテンブレンナーに贈ったものとされていますが、ヴェンツァーゴはライナーノーツの中で、そもそも未完の作品を贈呈することは非礼であるため、完成していた最初の2つの楽章だけを贈ったと考えるのは不自然であることを指摘し、また後続の2つの楽章の出来をヒュッテンブレンナーに批判されたため(あるいはそれらの出来が悪いと自分で判断して)本格的な作曲を断念したという説や、梅毒に感染し弱ったシューベルトが作曲を続けられなかったという思い込み(実際その後亡くなるまでの5年間で数多くの傑作を生み出しています)も、事実無根と退けています。ヴェンツァーゴの説は、1823年にアン・デア・ウィーン劇場からヘルミーネ・フォン・シェジーの戯曲『キプロスの女王ロザムンデ』のための劇音楽を依頼された際に、舞台上演まで時間がなかったため(初演時に序曲として、『アルフォンソとエストレッタ』のそれを転用したように)、この交響曲の第4楽章の音楽を転用するべく急遽グラーツのヒュッテンブレンナーに楽譜の返還を求め、ヒュッテンブレンナーはスケルツォの2ページ目以降を作曲者に戻したが、それ以来楽譜は行方不明となった――というものです。(1/2)
ソニー・ミュージック
発売・販売元 提供資料 (2017/05/26)
この交響曲を補筆完成させようとする試みは、イギリスの学者ブライアン・ニューボールドやジェラルド・エイブラハム、アメリカの学者ウィリアム・キャラガン、ロシアの作曲家アントン・サフローノフらによるものなど複数行なわれてきました。ヴェンツァーゴ自身も2007年録音のジョアン・ファレッタ指揮バッファロー・フィル盤で、ニューボールドと共同で補筆完成版に手を染めています。そうした場合作曲年代や編成が酷似していることから「ロザムンデ」の音楽(間奏曲第1番)が使われることが多かったのですが、ヴェンツァーゴもこの新しい補筆完成版で、「ロザムンデ」とこの交響曲の編成が同じことや、ロ短調という調性(「ロザムンデ」の第1曲・第2曲も同じ)という点を根拠に「もともと交響曲の第4楽章がロザムンデに転用された」という観点に立って、当時のシューベルトの交響曲の様式と理論的な調性関係を考慮し、「ロザムンデ」間奏曲第1番から素材を採って第4楽章を完成させています。また第3楽章は、主部については残された冒頭部分のオーケストレーションとスケッチをもとに肉付けし、トリオはやはり残されたスケッチをもとに「ロザムンデ」からの音楽(間奏曲第1番からの音楽素材で第4楽章の構成に使わなかったもの、および第6曲)を交えて、2つのトリオを持つスケルツォとして拡大構成されています。第4楽章のコーダの前に、第1楽章の主題を短く再現させているのはヴェンツァーゴによる独特のアイデアです。「この交響曲の最初の2つの楽章は『急-緩』であって、従来の演奏に見られる『緩-緩』ではない」とするヴェンツァーゴは、第1・第2楽章を合わせて22分23秒というごく早めのテンポを設定し、自説を実証しています(全曲の演奏時間は約43分)。ピリオド奏法にも精通したバーゼル室内管弦楽団は、ヴァイオリンを左右に分けた両翼配置、ヴィブラートを抑制した弦楽パート、粒立ちの良いクラシカル・ティンパニを採用、生き生きとした透明感のある演奏を成し遂げており、ヴェンツァーゴとともにこの交響曲の「脱神話化」「古典化」を図るかのようです。(2/2)
ソニー・ミュージック
発売・販売元 提供資料 (2017/05/26)
収録内容

構成数 | 1枚

合計収録時間 | 00:00:00

『マリオ・ヴェンツァーゴ、バーゼル室内管弦楽団/シューベルト:交響曲第8番「未完成」(ヴェンツァーゴ補筆完成版)』

【曲目】
シューベルト:交響曲第8番(第7番)ロ短調D.759「未完成」(全4楽章/ヴェンツァーゴ補筆完成版)

【演奏】
マリオ・ヴェンツァーゴ(指揮) バーゼル室内管弦楽団

【録音】
2017年3月, バーゼル、シュタットカジノ内音楽ホール
    • 1.
      [CD]
カスタマーズボイス
総合評価
4.0
★★★★★
★★★★★
(2)
    評価する:
★★★★★
★★★★★
投稿日:2019/05/17

マリナー/ACOの補完全曲盤に続く全曲盤です。マリナーの演奏に比べるとはるかに良い出来だと思いますが、やはり第3、第4楽章は蛇足ですね。未完の理由がいろいろ語られていますが、こういう形で全4楽章を聞くとシューベルトが天才の直感で2楽章でやめたというのが説得力を持ちます。

この演奏は、ロマン派の交響曲としてではなく、古典派の交響曲として『未完成』を完成表現したかったのだと思います。

ニュース & 記事
ポイント20倍
415pt
販売価格(税込)
¥ 2,690
現在ご注文いただけません

欲しい物リストに追加

コレクションに追加

サマリー/統計情報

欲しい物リスト登録者
12
(公開: 0 人)
コレクション登録者
3
(公開: 1 人)