「レゲエ・リヴァイヴァル・ムーヴメント」を牽引する若きスーパースター、CHRONIXX。本作『CHRONLOGY』(クロノロジー)は、2014年『DREAD & TERRIBLE』以来の発表ではあるが、CHRONIXX自身にとっては「初めてのフル・アルバム=正式デビュー・アルバム」となる。『DREAD & TERRIBLE』は「イントロダクション=紹介用として、当時のヒット曲を中心に収録した企画作」とのこと。その正式デビュー・アルバムとして、『CHRONOLGY』にはこれまでの既発ヒット、現時点での代表曲とされる「Smile Jamaica」「Spanish Town Rocking」「Majesty」も収録。それ以降に新たに制作された「Likes」(先行曲として2017年発表済)、「Skanking Sweet」、父CHRONICLEをフィーチャーした「Big Bad Sound」他で構成。複数のプロデューサーを迎えつつ、CHRONIXX自身が中心となってロンドン、ニューヨーク、ジャマイカ他で制作。これまでのセルフ・レーベルをベースに設立したSOUL CIRCLE MUSICからの作品として、日本を除く全世界ではUNIVERSAL MUSIC/VIRGINから初の本格世界進出作としてメジャー・リリース!
発売・販売元 提供資料(2017/06/30)
Mojo (Publisher) - 4 stars out of 5 -- "Skating an agreeably fine line between conscious dancehall and complex nu-roots, CHRONIXX delivers 15 deeply personal explorations of Jamaica and the challenges it faces."
Rovi
ルーツ回帰人気の火付け役で、新世代の絶対的王者としてレゲエ好きにはすっかりお馴染み、そうでなくてもジョーイ・バッドアスらの作品を介して気になっていた人は多いでしょう。若き天才シングジェイが待望久しい初のアルバムを投下しました。バーリントン・リーヴィ使いのオープニングから口元は緩みっぱなし。というのも、父クロニクルはバーリントンの後継者として活躍した人物です。次曲ではその父も交え、自身の出自を誇り高く表現。で、序盤に古参のリスナーを黙らせ、そこからルディメンタルとのディープ・ハウス調やゴスペリッシュな美スロウなどトレンド感を打ち出しながら、クロスオーヴァー・ヒットを狙っていきます。複雑な譜割りや変化に富んだフロウをマイルドな歌声でいとも簡単にこなしていく──その姿を確認すれば、彼が狭い枠に収まる器でないことくらいすぐにわかるはず。クロニクスというスターと同じ時代に生きている喜びを、いま私は猛烈に感じています。
bounce (C)山西絵美
タワーレコード(vol.405(2017年7月25日発行号)掲載)