フォーマット |
CD |
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構成数 |
2 |
国内/輸入 |
国内 |
パッケージ仕様 |
- |
発売日 |
2018年06月25日 |
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規格品番 |
CMCD-15145 |
レーベル |
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SKU |
4990355008126 |
作品の本質を浮かび上がらせる真摯な演奏で、現代の錚々たる作曲家たちから絶大なる信頼を得ている高橋アキ。尹が高橋をイメージして作曲、曲名に頭文字Aを冠して献呈した作品、湯浅が彼女のリサイタルのために書いた作品、フェルドマンの音楽観に直接触れ、ピアノに向かいともに弾き方を考えた作品など、高橋がその創作に深く関わった6人の作曲家のピアノ作品を収録。楽譜未出版の松平頼則作品、夫・秋山邦晴のために書かれた松平頼暁作品等の貴重な音源に加え、作曲家・作品のエピソードを高橋が記したライナー・ノーツも資料的価値の高いものとなっています。
<高橋アキ(ピアノ)>
鎌倉生まれ。母・高橋英子にピアノを習う。東京藝術大学附属高校、大学を経て同大学院修了。大学院でゲオルク・ヴァシャヘーリに師事。1970年に初リサイタル、1972年にはじめてヨーロッパに渡り、ベルリン芸術週間、パリ秋の芸術祭などでリサイタルを開き好評を博す。1973年には昭和48年度芸術祭優秀賞を、内外の現代作品20曲を収録した『高橋アキの世界』により受賞。1975年より『エリック・サティ連続演奏会』を企画構成の秋山邦晴とともに開催、「サティ再発見」の大きな契機となった。『エリック・サティ ピアノ全集』全13巻を校訂、また『エリック・サティ ピアノ音楽全集』をリリース。1980年にモートン・フェルドマンの招きにより初渡米。1984年にはカリフォルニア芸術大学客員教授を務めた。1983年、第1回中島健蔵賞、1986年に第1回京都音楽賞・実践部門賞を受賞。2002年から東京の浜離宮朝日ホールで開始された〈ピアノ・ドラマティック〉シリーズの成果により、2003年に第21回中島健蔵賞を受賞。CDも数多くリリースがあり、現代音楽を代表する世界の作曲家たちにビートルズ・ナンバーを主題とする作品を委嘱した『ハイパー・ビートルズ』シリーズを自ら企画制作・演奏、CD4枚を完成。うち1枚は英米でも発売され、ニューヨーク・タイムズ紙で1990年ベストCDに選ばれた。2006年にはベルリンの音楽祭"メルツムジーク"にピアニスト・イン・レジデンスとして招かれた。また同年、ニューヨークでのフェルドマン作品によるリサイタルがニューヨーク・タイムズ紙で2006年度のベスト・コンサートのひとつに選ばれた。CD『シューベルト:ピアノ・ソナタ集』、「モートン・フェルドマン:トリオ」の演奏で、平成19年度芸術選奨文部科学大臣賞受賞。またCD『危険な夜─高橋アキプレイズ ジョン・ケージ』が平成20年度文化庁芸術祭優秀賞受賞。平成23年秋の紫綬褒章を受賞。2014年、第23回朝日現代音楽賞を受賞。著書に『パルランド 私のピアノ人生』(春秋社)がある。
構成数 | 2枚
合計収録時間 | 01:20:19
[DISC-1]
(1)尹伊桑:インタールディウムA(1982)
(2)松平頼則:ミニ・ヴァリアシオン(1990)
(3)松平頼暁:秋山邦晴のためのメモリアル(1997)
(4)湯浅譲二:内触覚的宇宙II トランスフィギュレーション(1986)
[DISC-2]
(1)M.フェルドマン:ピアノ(1977)
(2)T.シコルスキ:ヒムノス(1979)
【演奏】
高橋アキ(ピアノ)
【録音】
2018年2月/三重 ほか
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優れた作曲の裏には、演奏家の存在に依るところが大きいものだ。稀代のピアニスト高橋アキはその技巧の高さや音楽観の深さから数多の被献呈・初演に関わることが多い音楽家だ。本盤は尹伊桑、松平頼則/頼暁、湯浅譲二にフェルドマン、シコルスキの6名が彼女と関わったことで生まれたピアノ作品群を収録。既に他の演奏者に数多く演奏されている曲でも、彼女の演奏は唯一無二の説得力を帯びる。いずれも70年代から90年代に書かれた作品だが2017~18年の演奏で収められているし、彼女自身による楽曲解説も付されている。6曲を通して高橋アキという存在の大きさを改めて思い知らされることになるだろう。
intoxicate (C)板谷祐輝タワーレコード (vol.135(2018年8月20日発行号)掲載)
良き