フォーマット |
UHQCD |
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構成数 |
1 |
国内/輸入 |
国内 |
パッケージ仕様 |
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発売日 |
2019年08月07日 |
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規格品番 |
WPCR-18237 |
レーベル |
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SKU |
4943674298082 |
構成数 | 1枚
合計収録時間 | 00:39:02
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最高!オトナの通過儀礼。ガキには解りっこないロマンとジャズ・フィーリングに満ちたサバービア組曲。高品位都市型ポップ・ユニット。スティーリー・ダン休止中に発表されたソロ作。 (C)1500マイル
タワーレコード (2002/10/10)
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スティーリー・ダン活動停止から約一年後の'82年にリリースされたドナルド・フェイゲンの初ソロ作品。 ”50年代後半から60年代前半に米国郊外で育った若者が描いた夢”をモチーフにしたフェイゲンの自叙伝的作品である。 参加ミュージシャンもそうそうたるメンバーで、さまざまな音楽要素をうまく取り入れ、このうえなく 上質なサウンドに仕上がっている。 ジャケット・デザインも印象的。 (C)KIYOSSI
タワーレコード (2001/12/31)
テーマは古いけれど音楽は新しい。音質、音場、音の情報量とも、当時の最先端を走っていた。
1950年代の古き良き時代に軸足を置いて、輝ける近未来を夢見る「I.G.Y.」。漫画本『冒険王』や小松崎 茂 氏の描く『未来予想図』のようなSFファンタジーの世界観だ。続くハードボイルドな「グリーン・フラワー・ストリート」のスパークの後は、古いジャズ酒場のような居心地の良い音楽が続く。
時代背景を逆手に取って風刺した「ニュー・フロンティア」も、エピソードは滑稽だが音楽はグラマラスで最新鋭の流線形をしている。白眉はエッジの効いたタイトル曲の「ナイトフライ」だ。「ガウチョ」の技法を引き継いだような巧妙な旋律のパズルで組み立てられていて、フェイゲンの夢を具現化した架空のラジオ局が舞台となっている。ジャズと粋な会話で編成されたプログラムは、モノクロ・ジャケットのスタジオ・ブースから放送されているのだろう、きっと。続く「グッドバイ・ルック」のラテン・タッチの軽妙なアレンジと”キューバ”という地名の暗喩がビリー・ジョエルの「ロザリンダの瞳」を想わせる。最後の「雨に歩けば」は、ステーリー・ダンではクレジットできない発色のスキッピーな小品で、”雨降って地固まる”的な恋愛ドラマのようなハッピーエンドな快作だ。
言わずと知れたフュージョン、あるいはAORの分野での超名盤である。あまりに売れたので、一種のトレンドとして当時の日本のメディア、特にラジオで頻繁に聴かれた。本作を当時LPで聴いた方は、この斬新なジャケットに衝撃を受けたに違いない。私も驚いた。こんな古めかしいDJの再現場面をあえてデザインしたからには、当時のフェイゲンには相当回顧的な思考があったのであろう。日本以上にラジオがメディアの重要な位置を占めていた1980年代のアメリカでは、若者たちにとって、今のネットのようにラジオが最新情報入手の最速手段であった。無論、日本の私たちの世代もラジオからトレンド情報を得た。テレビは中高年向けのダサいメディアだった。だから彼がそんな時代の、さらに前の50年60年代を懐かしんでいるのは、とても共感できる。人々はゆったりと自由に流行を楽しんでいた。40年以上前に彼は、現在のウェブ時代における個人が情報を無秩序に発信する危険性を察知していたのかもしれない。そう考えれば本作の価値は、いやが上でも増す。やがて到来するデジタル時代のアンチテーゼとして作られていたわけだ。
しかし一方で、本作は当時のデジタルサウンドの最先端を行く技術で録音されていた。そこに私はフェイゲンの生き方にある種の行き詰まり、やるせなさを感じてならない。彼は元々オタク的志向があり、部屋にこもって黙々と自分の音楽を極めていた。故にバンド活動に失敗して、一流ミュージシャン寄せ集めという手法で「エイジャ」という大傑作を作り上げた。ところがこれは金がかかり過ぎて、同じ手法は続かなかった。しかしソロ活動を成功させる上で、この手法はどうしても捨てられない。故に再び採用して成功した。
彼の策略はまんまと嵌った。若い音楽ファンが本作のノスタルジックなリズムとメロディに注目してくれた。それは彼にとって望外の反応であっただろう。ただ、その後が続かなかった。流石のフェイゲンも更なるアイディアは枯渇していたということか。
昔、大好きだったドナルドフェイゲンのアルバム。高音質盤がほしかったので購入しました。とっても満足してます。
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