フォーマット |
SACDハイブリッド |
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構成数 |
1 |
国内/輸入 |
国内 |
パッケージ仕様 |
- |
発売日 |
2019年07月03日 |
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規格品番 |
TWSA-1062 |
レーベル |
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SKU |
4549767070216 |
※世界初SACD化。ステレオ録音。限定盤
※チェコ、スプラフォン社にあるオリジナル・アナログ・マスターテープから2019年にDSDマスターにダイレクト変換した後、2019年にマスタリング
※マスタリング・エンジニア:毛利篤氏(日本コロムビア)
※オリジナル・ジャケット・デザイン採用(一部はブックレットにも掲載)
※通常ジュエルパッケージ仕様。盤印刷面:緑色仕様
※解説:平林直哉氏、他
※一部お聴き苦しい箇所がございますが、オリジナル・テープに起因します(元々のマスターに入っている欠落やノイズもそのまま収録)。ご了承ください。
生誕120年記念企画盤。ロヴロ・フォン・マタチッチ(1899-1985)が正規録音としてスプラフォン・レーベルに残した唯一のベートーヴェン録音を最新復刻。名演が新たな装いで蘇ります。さらに、極大なスケール感で聴く者を圧倒させる、自らの編曲によるワーグナー:「神々の黄昏」組曲をカップリング。2曲とも世界初SACD化!今回の復刻のために本国のオリジナル・アナログ・マスターテープから新規でダイレクトDSD化を行った音源をマスタリング。永久保存盤です。
この1959年録音の「英雄」は、ライウでは全9曲の交響曲録音の音源が存在するものの、マタチッチが生前、正規にセッション録音した唯一のベートーヴェンの交響曲録音となった音源です。収録当時、マタチッチは既に60歳となっており、その後のスケールの大きい演奏が彼の主流となる少し前ではありますが、ここでは骨格がしっかりとした力強い表現であるにもかかわらず、極めて明瞭で明晰な演奏に徹しているのが特徴です。当時のチェコ・フィルの弦を主体とした豊かな響きや、管楽器の素朴な音色もこの録音では良く捉えられており、スプラフォンのこの時期の録音の特徴として、まとまりのある、実音主体の音質となっています。そしてマタチッチの表現は晩年のような淡々としたものではなく、当時としては先進的とも言える良く流れるスマートな演奏であり、尚且つ肌身を感じるかのような有機的な響きも有している点は大変魅力的。まさに、名演と呼ばれる素晴らしい出来です。
ワーグナーは元々ブルックナーの交響曲第7番とのカップリングでリリースされた音源で、録音も同時に行われています。音質的な特徴は第7番と同様、当時のスプラフォンの粋を集めた名録音であると同時に、非常にスケールの大きい演奏としてCD時代でも愛好者の多い音源でした。「神々の黄昏」からマタチッチ自らが聴きどころを厳選し、切れ目なしに約25分にまとめてあるため聴きやすく、人気があるのも頷けます。今の時代の演奏では決して体験できない、当時のストレートなワーグナー演奏はチェコ・フィルであっても出色で、拡大された編成を捉えきった奥行きのある録音も見事です。
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今回の新規企画では、本国チェコのスプラフォン社が所蔵しているオリジナルのアナログ・マスターテープから、全くの新規で、ダイレクトにDSD化を行った音源を使用し、SACD化のためにマスターを制作。日本でDSDマスタリングを行った上で、SACDハイブリッド盤として発売いたします。昨今のデジタル化(A/D変換)の技術進歩は著しく、より高度かつ緻密にマスター音源を取り出せるようになりました。まさにマスターに極めて近い音質をSACDで堪能できます。尚、CD層も今回新規のDSDマスタリング音源を使用しました。LPで初出以来の名盤も、今回の最新DSD化により、これまで以上の感動を得られるはずです。その効果は驚くべきもので、鮮明になった音質により、あらためて、音源の真価を再発見できる程の出来です。今回の第5回発売では、計2タイトルを発売いたします。
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構成数 | 1枚
合計収録時間 | 01:13:59
1. ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」
2. リヒャルト・ワーグナー:楽劇「神々の黄昏」組曲(マタチッチ編)
【演奏】
チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
ロヴロ・フォン・マタチッチ(指揮)
【録音】
1959年3月15-17日 (1)、1967年3月 (2) プラハ、ルドルフィヌム
【原盤】
SUPRAPHON
【Original Recordings】
制作担当:Miloslav Kuba、
録音担当:Miloslav Kulhan
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1.[SACDハイブリッド]
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生誕120 年を迎えた巨匠指揮者ロヴロ・フォン・マタチッチ(1899-1985)のスプラフォン音源のなかで名演と言われながら市場から消えがちだった「英雄」と「神々の黄昏」がSACDハイブリッド盤で復刻されました。「英雄」は中庸のテンポ、端正な造形美が基軸の歯切れのいい音楽作りが決まっています。自ら編んだ「神々の黄昏」の管弦楽組曲は外枠をがっちり固めた上で豪放に動かすマタチッチの持ち味が遺憾なく発揮され、聴き手をドラマの渦にのみこみます。アンチェル治世で好調期のチェコフィルの音色美、アンサンブルの緊密さも聴きものです。フレッシュな質感でしかも耳に優しい素晴らしい復刻音質です。
intoxicate (C)中川直タワーレコード (vol.141(2019年8月20日発行号)掲載)
昔FMで聴き、CDでも聴いたマタチッチの数少ない録音の中でもブルックナーと並んでエロイカの名盤ですが今回、60年前の録音が明解な音でよみがえりました。微動だにしない適切なテンポと、チェコフィルの意外な腕達者を再認識しました。