2016年ノーベル文学賞受賞後、初の新曲による最新作で、オリジナル楽曲によるニュー・アルバムとしては2012年発表の『テンペスト』以来、8年振り!近年のスタジオ・アルバムとしては、主にフランク・シナトラがレパートリーとしていたグレイト・アメリカン・ソングブックと呼ぶに相応しいカバー作が、3作続いていた。今作『ラフ&ロウディ・ウェイズ』は昨年末のツアー・バンド・メンバーと録音され、スタジオ・アルバムとして39作目を数える。タイトルから想起されるのは、アメリカ大衆音楽の元祖的存在であるジミー・ロジャースの1960年発売作『My Rough And Rowdy Ways』。"カントリーの父"と呼ばれながらも、その枠を大きく飛び越え柔軟性をもって音楽を作り続け、アメリカン・ポップスの先駆者となったジミー。デビュー前からジミー・ロジャースの歌をカバーしていたディランらしいタイトルとなった。「アイ・コンテイン・マルチチュード」を冒頭曲に据え、多様な音楽要素を交えながら繰り広げられるディランの歌、10篇。過去を振り返りながらも普遍的な歌に昇華し混迷する世の中に投げかける。 (C)RS
JMD(2020/06/13)
ディランがディランであることを証明する。
2016年ノーベル文学賞受賞後、初の新曲による新作で、オリジナル楽曲によるニュー・アルバムとしては2012年発表の『テンペスト』以来、8年振り!近年のスタジオ・アルバムとしては、主にフランク・シナトラがレパートリーとしていたグレイト・アメリカン・ソングブックと呼ぶに相応しいカバー作が、3作続いていた。今作『ラフ&ロウディ・ウェイズ』は昨年末のツアー・バンド・メンバーと録音され、スタジオ・アルバムとして39作目を数える。タイトルから想起されるのは、アメリカ大衆音楽の元祖的存在であるジミー・ロジャースの1960年発売作『My Rough And Rowdy Ways』。"カントリーの父"と呼ばれながらも、その枠を大きく飛び越え柔軟性をもって音楽を作り続け、アメリカン・ポップスの先駆者となったジミー。デビュー前からジミー・ロジャースの歌をカバーしていたディランらしいタイトルとなった。「アイ・コンテイン・マルチチュード」を冒頭曲に据え、多様な音楽要素を交えながら繰り広げられるディランの歌、10篇。過去を振り返りながらも普遍的な歌に昇華し混迷する世の中に投げかける。これは正しく傑作だ。
発売・販売元 提供資料(2020/05/18)
一大プロジェクトだったスタンダード・カヴァー3作を経てリリースされた、8年ぶりのオリジナル楽曲によるアルバム。それらカヴァー作の影響が明らかに感じられる内容で引き続きアメリカーナ志向は色濃く、多くの曲がノスタルジックでメランコリックな雰囲気。2020年という時代の空気を反映してかどことなくシリアスだが、優しく深みのある歌声に癒されていく……。どの時代のディランとも色の違う新境地の傑作だ。
bounce (C)赤瀧洋二
タワーレコード(vol.440(2020年7月25日発行号)掲載)
新型コロナウイルスの影響で、来日直前に中止になったのは残念だが、
CDでも生演奏の雰囲気を伝えてくれる。
楽曲も詞も素晴らしい。
テンペストから、更に進化しているディラン、
これは絶対聞くべきです。