フォーマット |
CD |
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構成数 |
1 |
国内/輸入 |
輸入 (International Version) |
パッケージ仕様 |
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発売日 |
2020年09月25日 |
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規格品番 |
0744540 |
レーベル |
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SKU |
602507445409 |
これまで、スタジオで行ってきたレコーディングの中で、ダイアナ本人が特に「アウト・テイクには程遠くて、放置するにはもったいない」と感じていた2016年からのレコーディングを振り返り、未公開音源をまとめ上げた作品。彼女の才能を見出した故トミー・リピューマとの最後の録音を収録。
2016年からの数年間、ダイアナにとって特別な年月だった。アルバム『ターン・アップ・ザ・クワイエット』やトニー・ベネットとのコラボ・アルバム『ラヴ・イズ・ヒア・トゥ・ステイ』を録音し、世界各地をツアーで飛び回ったが、それでも彼女のクリエイティヴィティは満たされることはなく、時間を見つけては、名匠トミー・リピューマと新たなレコーディングを繰り返した。しかし、そんな矢先、リピューマが2017年に享年80歳で他界。旧知の制作パートナーを失い、一度は音源に蓋をするも、リビューマがプロデュースを手掛けた最後の録音であり、彼が最も気に入っていたという「バット・ビューティフル」を軸にアルバム制作を決意。『ターン・アップ・ザ・クワイエット』を表だとすると、これは裏の作品。多忙を極めた彼女をこっそり別の角度から捉えた、リピューマとの思い出の未公開音源集。
本アルバムにはジョン・クレイトン、ジェフ・ハミルトン、アンソニー・ウィルソンとのカルテットで収録された"Almost Like Being in Love"や"That's All"、クリスチャン・マクブライド、ラッセル・マローンとのトリオでの"Autumn In New York"、"There's No You"、またクラールとベーシストのジョン・クレイトンによる"I Wished On The Moon"、ピアニストのアラン・ブロードベントによる"More Than You Know"と"Don't Smoke In Bed"などのデュオなどさまざまなセッションを収録。ブロードベントは、"But Beautiful"でストリングスのオーケストレーション、"Autumn In New York"でもストリングスのアレンジも担当。さらに、このアルバムのため最後のセッションはキャピトル・スタジオで行われ、ギタリストのMarc Ribot、フィドルのStuart Duncan、リズム・セクションのTony Garnier(b)とKarriem Riggins(ds)によるアンサンブルで行われました。このラインナップでは、Irving Berlinの"Just You, Just Me"、"How Deep Is The Ocean"、Randall Krallがアコーディオンを弾いているボブ・ディランの"This Dream Of You"を演奏。
アル・シュミットがレコーディング・エンジニアを担当。ダイアナ本人は、彼女の思いが少しでも聴き手に届くよう、「すぐそばで聴こえる声」の演出にこだわったという。
また、ダイアナは、「今回のアルバムに収録したパフォーマンスの中には、意図せず感情を掻き立てられるものがあると思う。他の季節もだけれど、秋のニューヨークを簡単に訪れることができなくなったこんな時だからこそ、私たちは苦難と変化の日々の中にも希望があるということを信じないといけない。本作は今を生きるための音楽ですが、"ロング・プレイ・レコード"でもあり、映画のような感覚で誰かと共有することができます。"But Beautiful"が序曲ならば、"Singing In The Rain"がエンド・タイトルになる」と語っている。
構成数 | 1枚
合計収録時間 | 00:50:41
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1.[CD]
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1.But Beautiful
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2.That's All / Azure-Te
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3.Autumn In New York
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4.Almost Like Being In Love
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5.More Than You Know
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6.Just You, Just Me
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7.There's No You
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8.Don't Smoke In Bed
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9.This Dream Of You
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10.I Wished On The Moon
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11.How Deep Is The Ocean
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12.Singing In The Rain
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ささやくように歌われる声に、いいようのない温もりを感じる全12曲。3年ぶりの新作となったダイアナ・クラール。その内容は2016年以降に録り溜めてきた未公開音源で構成されたもの。ダイアナを見い出し、長年プロデュースにかかわってきた巨匠トミー・リピューマ(2017年死去)との最後の録音であり、彼のお気に入りだった1曲目の《バット・ビューティフル》をキーに極上のスタンダード・ナンバーが揃った。自身のピアノ、お馴染みのメンバーでのコンボ、ストリングス・オーケストラといった編成を曲によって使い分け、ピアノを伴ったエモーショナルなダイアナのヴォーカルが恩師への想いを伝える。
intoxicate (C)馬場雅之タワーレコード (vol.148(2020年10月10日発行号)掲載)
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2017年の前ソロ作『Turn Up The Quiet』のセッションから選りすぐった、恩師トミー・リピューマとの最後のレコーディング集。馴染みのクァルテットで送る冒頭の"But Beautiful"から贅沢な深みに引き込まれる。さまざまな編成での音源が並ぶなか、トニー・ガルニエ(ボブ・ディラン他)やカリーム・リギンス、マーク・リーボウらとの録音が特に素晴らしく、ディランを取り上げた表題曲や"How Deep Is The Ocean"の再演が絶品だ。
bounce (C)狛犬タワーレコード (vol.442(2020年9月25日発行号)掲載)