フォーマット |
CD |
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構成数 |
1 |
国内/輸入 |
輸入 |
パッケージ仕様 |
- |
発売日 |
2020年10月16日 |
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規格品番 |
19439786582 |
レーベル |
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SKU |
194397865820 |
シュターツカペレ・ドレスデン首席指揮者、ザルツブルク復活祭音楽総監督を兼任し、ウィーン・フィル、ベルリン・フィルの常連でもあり、名実ともにドイツ音楽の世界的巨匠と目されるクリスティアン・ティーレマン。ウィーン・フィルのニューイヤー・コンサートを指揮して、初登場ながらその見事な音楽づくりで絶賛され、ますます緊密な関係を築き上げつつあるこの名コンビがビッグ・プロジェクトを始動させました。「ブルックナー生誕200年」の2024年に向けての交響曲全9曲チクルスがそれで、その第1弾となる交響曲第8番がソニー・クラシカルから登場します。
これは2019年10月にウィーンのムジークフェラインザールで行なわれたシーズン第2回予約演奏会でのライヴ(終演後の拍手はなし)で、翌月に行なわれた日本公演でも11月7日名古屋、11日東京で2回取り上げられ、日本の聴衆を圧倒的な感動に巻き込んだ記念碑的な演奏会となったのは記憶に新しいところです(東京の演奏会では終了後に急遽サイン会が開催され、サインを求める音楽ファンの長蛇の列にもかかわらず上機嫌のティーレマンの姿が見られました)。弦を対抗配置にして作品の構造を浮き彫りにする効果が絶大。ウィーン・フィルの持つ濃厚・芳醇な音色を生かし、比較的早めのテンポで進みつつ、ダイナミック・レンジを大きくとり、時折ぎょっとするような隈取の濃さを聴かせるのが曲者ティーレマン。19世紀の交響曲形式の頂点ともいえる大作の決定的な名演の登場です。
ティーレマンはミュンヘン・フィル首席指揮者(2004-2011)就任時の最初の演奏会で交響曲第5番を取り上げ、さらにシュターツカペレ・ドレスデンの首席指揮者(2012~)就任記念の演奏会でも第8番を取り上げるなど、ブルックナーの交響曲を自らの大事な節目で演奏。チェリビダッケの薫陶を受け20世紀のブルックナー演奏の極点に到達したミュンヘン・フィル、16世紀に遡る450年の歴史を誇るシュターツカペレ・ドレスデンという2大オーケストラのブルックナー演奏の伝統を吸収しつつ、ベルリン・フィル、ウィーン・フィルとの演奏でもやはりブルックナーを数多く取り上げ、今やブルックナー交響曲演奏の本流をなす存在といえましょう。
なおティーレマンのブルックナーの音声・映像ソフトは、ミュンヘン・フィルとは上記第5番がドイツ・グラモフォンから、第4番と第7番の映像がCメジャーから発売、シュターツカペレ・ドレスデンとは交響曲全曲(2012~19年収録)の映像がやはりCメジャーから発売されているほか、プロフィル・レーベルからも第4番・第7番・第8番のディスクが発売されていますが、今回のウィーン・フィルのチクルスこそは、彼にとってのブルックナー解釈の一つの結論ともいうべき、充実した演奏になること間違いありません。
ソニー・ミュージック
構成数 | 1枚
合計収録時間 | 01:21:25
ブルックナー
交響曲 第8番 ハ短調[第2稿・ハース版] 81:25
1. 第1楽章:アレグロ・モデラート 15:42
2. 第2楽章:スケルツォ:アレグロ・モデラート - トリオ:ゆっくりと 15:35
3. 第3楽章:アダージョ:荘重にゆっくりと、しかし遅すぎずに 26:26
4. 第4楽章:フィナーレ:荘重に、速くなく 23:45
【演奏】
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
指揮:クリスティアン・ティーレマン
【録音】
2019年10月5日&13日、ウィーン、ムジークフェラインザールにおけるウィーン・フィル第2回予約演奏会でのライヴ・レコーディング
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1.[CD]
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1.Symphony No. 8 in C Minor WAB 108~I. Allegro Moderato
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2.Symphony No. 8 in C Minor WAB 108~II. Scherzo. Allegro moderato - Trio. Langsam
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3.Symphony No. 8 in C Minor WAB 108~III. Adagio. Feierlich langsam; doch nicht schleppend
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4.Symphony No. 8 in C Minor WAB 108~IV. Finale. Feierlich, nicht schnell
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過去のCDでは、金管等の響きの「きつい」と感じる演奏も少なくなかった。しかし、このティーレマン・ウイーンフィルの演奏は、クライマックスでもきつさを感じることがない。ひたすら純粋で美しい。癒やされる!
これまで、オペラでは時々、名演奏を聴かせることがあったものの、オーケストラ曲では期待を裏切るような演奏が多かったティーレマンが遂に実力を示してくれた。実に堂々としたスケール感をもって、しかも細部まで丁寧に描き上げたブルックナー第8の登場だ。この演奏は、VPOとティーレマンの現状における最良の姿を示していると評して良い。楽曲の魅力を過不足なく表現している点でファーストチョイス向きの演奏とも言えるだろう。もちろん、(Living Stage盤に聴く)クナッパーツブッシュ指揮VPOによる同曲ライブ(1961年10月ウィーン)の凄絶な演奏には遠く及ばないので星4つとするが、少なくとも現代におけるブルックナー第8としては、ひとつの規範となり得るものであることはたしかだと考える。
ウィーン・フィルのブルックナーに接すると、他のオーケストラに失礼なのは承知で、ウィーン・フィルのための曲なんだなと思ってしまう。熱のこもった演奏、豊穣な響き、すべてがあるべき姿を再現しているのではないかと錯覚する確信に満ちたオーケストラの面々。終楽章の冒頭だけが力みすぎなのか、少し濁っていると感じたが、素晴らしい演奏だった。1988年のカラヤンとの違いは、息を凝らして聴いてしまうカラヤン、それでも最後まで一気に聴かせる。むしろ、ティーレマンの方が自然体で聴き始めたが、聴き手に体力、集中力を求めている気がする。しかし、それも心地よい疲れになる。
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