サウス・ロンドンで異彩を放つアート・パンク最新形。
ディーヴォからソニック・ユースまでを彷彿とさせる大型新人バンド、ドライ・クリーニングが遂にデビュー!!
キャパわずか100人強のミュージック・パブWindmillから次々と全英チャートを席巻するアクトを輩出し、まさに群雄割拠なサウス・ロンドンのシーンにおいて80~90sのUSニュー・ウェーヴ/オルタナの芳香を纏ったアートな佇まいで異彩を放つ4人組新人バンド、ドライ・クリーニングが名門〈4AD〉から待望のデビュー・アルバムをリリース!!
わずか2枚のEPをリリースしただけにも関わらず、ブラック・ミディやフォンテインズD.C.とともにStereogum誌の「Best New Bands Of 2019」に選出され、イギー・ポップが賛辞を送るなどすでに高い注目を集める中、満を時して完成した本作はPJハーヴェイやオルダス・ハーディングなどで知られる名匠ジョン・パリッシュをプロデューサーに迎え、2020年夏に英ウェールズでレコーディングを敢行。
サウス・ロンドンのトレンドでもあるスポークンワーズで現代社会の闇を炙りながら、印象的なベースラインと徐々に熱を帯びるギター・サウンドがスリリングな「Scrachcard Lanyard」、ダビーなリズムボックスを呼び水にミニマルなサイケデリアが病みつきになる「Strong Feelings」を筆頭に、シンプルながらも80年代ニュー・ウェーヴやポスト・パンク、60年代サイケ、ファンク、メタル、ダブといったレンジの広い音楽背景が滲み出る全10曲を収録。サウス・ロンドンの追い風を背に、UKからソニック・ユース不在地を射抜く不敵な傑作がここに誕生した。
発売・販売元 提供資料(2021/02/10)
アンダーグラウンドと位置づけられてきたインディー・アクトがコマーシャルなシーンの一角に基盤を築いて久しい最近のUK。その先鋒となるサウス・ロンドンからブラック・ミディやゴート・ガール、ブラック・カントリー・ニュー・ロードらに続く新顔がまたも登場した。2枚のEP で注目されたドライ・クリーニングは、もともとインスト・バンドとして始まったという4人組。そんな成り立ちもあってか、フローレンス・ショウ(ヴォーカル)のクールなスポークン・ワーズとミニマルで乾いた演奏の間にはある種の緊張感が漂い続けている。プロデュースはジョン・パリッシュ(PJハーヴェイ、オルダス・ハーディング他)が担当。往年のNYパンクや黎明期のUSインディーを思わせる不穏なヴァイブとアートな佇まいが実に魅力的だ。
bounce (C)香椎恵
タワーレコード(vol.448(2021年3月25日発行号)掲載)