2021年USインディ大本命!!
スネイル・メイル最新作発売決定!!
USインディの神童としてわずか16歳でリリースしたEP作品で注目を集め、デビュー作『Lush』1枚でシーンを代表するアーティストへと駆け上がったスネイル・メイルが超待望の最新作『Valentine』をリリース!!
現在22歳のリンジー・ジョーダンが全ての作詞・作曲を担当し、ブラッド・クック(ボン・イヴェール、ワクサハッチー)との共同プロデュースにより、2019年から2020年にかけて制作された本作。
タイトル曲にして早くも傑作を確信させるアルバム・オープナーにしてアンセム「Valentine」を筆頭に、耳から骨抜きにされるバロック調のFMロック、電子音を導入した新規軸、身も火照るスロージャムR&Bからエリオット・スミスのような魂を揺さぶるアコースティック・ナンバーまでロマンス、失恋、血と汗と涙とともに驚くべき飛躍を果たした全10曲を収録。
「私がこれまで経験した中で最も深いレベルのカタルシスとセラピーと呼ぶことすら、すごく控えめな表現になる。『Valentine』は私の子供のみたいなものだから!」と本人が語る通り、人生の試練を乗り越えてさらなる真価を発揮したセカンド・アルバムが堂々ここに完成した。
なお、本作の日本盤CDにはボーナス・トラック「Adore U (Valentine Demo)」が追加収録され、解説・歌詞対訳を封入。
発売・販売元 提供資料(2021/09/16)
アメリカのシンガー・ソングライターがリリースしたセカンド・アルバムは、リスナーの心に深く突き刺さる繊細な言葉選びが光る素晴らしい作品だ。同性愛という愛の形に抵抗感がある人も多い現在を切り取ったような表題曲など、レズビアンを公言するスネイル・メイルの個人的心情が随所で窺える。婉曲な表現は少なく、それでいて複雑な機微を鮮明に描ける才能はとても輝いている。そうした言葉と交わるサウンドも良質だ。親しみやすいメロディーと心地良い譜割りが際立ち、もともとハイレヴェルだったソングライティング能力がさらに進化したと瞬時にわかる。なかでもお気に入りなのが"Headlock"だ。幽玄な響きを放つピアノとギターが特徴で、高品質なポップソングとして耳に沁みわたる。
bounce (C)近藤真弥
タワーレコード(vol.456(2021年11月25日発行号)掲載)