フォーマット |
CD |
---|---|
構成数 |
1 |
国内/輸入 |
輸入 |
パッケージ仕様 |
- |
発売日 |
2023年07月06日 |
---|---|
規格品番 |
GS2293 |
レーベル |
|
SKU |
4909346312265 |
ハイドンの第88番とシューベルトの「ザ・グレイト」、
最新リマスターで登場!
■制作者より
この2曲はフルトヴェングラーとベルリン・フィルが戦後に初めて行ったセッション録音であり、今でも伝説的に語りつがれています。同内容のCDはLP復刻のGS-2017(2006年)、2トラック、38センチのオープンリール・テープを使用したGS-2152(2016年)として発売しました。今回は3度目の正直ではありませんが、GS-2152同様に2トラック、38センチのオープンリール・テープ(シューベルトのみ新規のテープ)を使用、全行程をプロ用の機器でマスタリングを施しました。結果は、驚くほど瑞々しく繊細な音質を獲得出来ましたので、これならばリマスターの意義を感じてもらえるだろうと判断しました。(平林 直哉)
キングインターナショナル
構成数 | 1枚
エディション | Remaster
(1)ハイドン:交響曲第88番 ト長調Hob. I:88
(2)シューベルト:交響曲第9番 ハ長調 D.944「ザ・グレイト」
【演奏】
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(指揮)
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
【録音】
セッション録音:(1)1951年12月4&5日、(2)1951年11月27&28日、12月2&4日/イエス・キリスト教会、ベルリン・ダーレム(ドイツ)
使用音源: Private archive (2トラック、38センチ、オープンリール・テープ)
-
1.[CD]
ポン太さんが言うように、現代社会、特に日本社会においては他人の揚げ足取りにばかり夢中な人のいかに多いことか。そしてそういう人からは絶対に奏でられない「音楽」がここにある。その音楽が何を語っているか、そもそも表現するということはどういうことか。その優れた解答のひとつがここにある。細部にこだわるのが問題なのではなく、その音楽そもそもなぜに「音楽」を演奏するのか。伝えるべきことがあるから「音楽」を演奏するのではないのか。だが悲しいことにそれを理解できない人が存在する。しかもおうおうにして知識を振りかざす人間が。「知識」は「正しく」使ってこそ意味がある。それは自分をひけらかすための道具ではない。フルトヴェングラーは伝えたいことがあるからこそ「音楽家」になったのだ。昔からクラシックを聞いている人間にとってこの音で聞ける現代のファンがうらやましくてしょうがない。
(GS2293について)石井宏氏がこの録音に参加していたオーレル・ニコレから聞いたところによれば、ハイドン『V字』のセッションで、些細な吹き損じ・弾き損じの度に演奏を中断させるディレクターに、フルトヴェングラーは指揮棒を差し出した。「ならいっそ君が振れ、俺はもう知らん」。恐縮し謝るディレクターにフルトヴェングラー「もう一度だけ振る、テープを十分用意しておくように」。そしてその後本当に一度だけ、全4楽章を最初から最後まで一気に通して録ったのがこの演奏だという。その『V字』とシューベルト『グレート』の名演中の名演が素晴らしい音質でよみがえる。グランドスラム・レーベルの新譜でフルトヴェングラーやクナッパーツブッシュを聴いていると、フルヴェンやクナは身体も大きかったが「人間」もでかかったな、とつくづく思う。他者の揚げ足取りに余念のない矮小な人間で溢れかえる現代社会のなんと窮屈なこと。