"ミナス新世代"を代表するブラジルの作編曲家/マルチ器楽奏者=アントニオ・ロウレイロのマスターピース『So』が、発表から10年の時を経て、待望のレコード・リリース! (C)RS
JMD(2023/09/02)
「ミナス新世代」を代表するブラジルの作編曲家/マルチ器楽奏者=アントニオ・ロウレイロのマスターピース『So』が、発表から10年の時を経て、待望のレコード・リリース!
「ミナス新世代」という言葉すら生み出した衝撃的な1stアルバム『Antonio Loureiro』(2010) から約2年、その音楽性をさらに発展させたのが2ndアルバムにあたる、この『So』(2012) だ。ブラジル音楽はもちろん、ジャズやプログレッシブ・ロックなどロウレイロ自身が影響を受けてきた多種多様な音楽が、これまでにないかたちで混在。国内盤CD (NRT/NKCD-1004) のオフィシャル・レビューでは「野生とインテリジェンスの不可思議な同居、<ソング>と<インストゥルメンタル>の間に広がる、都市の音楽。ミナスの静寂を漂わせる歌、コンテンポラリー・ジャズの現代的タッチ、エレクトリックマイルスのカオスまで飲み込む若き才能」と評された。本作のリリースが日本に与えたインパクトは大きく、世代や音楽ジャンルを超えて多くのリスナーを魅了。のちに『IN TOKYO』(NRT/NKCD-1010)としてCD化された芳垣安洋(ds)、鈴木正人(b)、佐藤芳明(accordion)とのセッション・ライブをはじめ、くるりの主宰する『京都音楽博覧会』への出演、ロウレイロのファンを公言する長谷川白紙との共演など、度重なる来日公演によって着実にファンを増やしている。
そんな2010年代を代表するブラジル音楽の名盤『So』が、このたびロウレイロ本人たっての希望により初レコード化。曲順も自身で再考し、歌モノをメインにしたSIDE-A、インストゥルメンタル・ミュージックに焦点をあてたSIDE-Bと、CDや配信とはまた違う印象を与えるものになっている。ブラジルの異才が生み出した稀代の名盤を、レコード・フォーマットで改めて堪能いただきたい。
発売・販売元 提供資料(2023/09/01)
ミナス出身のシンガーソングライター/マルチ器楽奏者、アントニオ・ロウレイロの新作。ピアノ、ベース、ドラムを中心にヴィブラフォンやアコーディオン、ヴィオラなど曲によって様々な楽器を交えた編成から奏でられる音楽は、「歌」と「器楽」の境界線を無化してしまう奇抜ともいえる複雑な楽想とメランコリックな叙情性、そして不思議な浮遊感を湛えた美しいメロディが織り成す圧倒的な音世界。大絶賛された前作を優に凌ぐ傑作。
intoxicate (C)山本康貴
タワーレコード(vol.101(2012年12月10日発行号)掲載)
いや~参った! 個人的に今年もっとも楽しみにしていた新作だが、期待以上の素晴らしさ! 乱暴に紹介してしまうと、ミナスが育んだこの若き天才はまるでエグベルト・ジスモンチとカルロス・アギーレをイイトコ取りしたようなシンガーだ。溢れる知性、爆発するイマジネーション、スリリングに躍動するピアノと詩的な静寂がせめぎ合う美しき混沌……。絶賛された前作を超える衝撃の2作目。これは年間ベスト候補でしょ!
bounce (C)斎藤遠太
タワーレコード(vol.350(2012年11月25日発行号)掲載)