約2年ぶりとなる寺尾紗穂の新作アルバム『しゅー・しゃいん』。第1弾先行シングル「愛のありか」、第2弾先行シングル「しゅー・しゃいん」を含む10編の楽曲を、CD・アナログ・サブスクリプションにてリリース。 (C)RS
JMD(2024/08/09)
約2年ぶりとなる寺尾紗穂の新作アルバム『しゅー・しゃいん』。
第1弾先行シングル「愛のありか」、第2弾先行シングル「しゅー・しゃいん」を含む10編の楽曲を、CD・アナログ・サブスクリプションにてリリースします。
「死んだ仲間もいるよ」という歌い出しと、軽妙かつジャジーなトランペットをファンファーレに始まる、約2年ぶりとなる寺尾紗穂の新作アルバム『しゅー・しゃいん』。第1弾先行シングル「愛のありか」、アルバムの1曲目を飾る第2弾先行シングル「しゅー・しゃいん」を含む10編の楽曲をCD・アナログ・サブスクリプションにて、2024年の秋にお届けします。
約3年にも及んだコロナ禍からいつもの生活に戻って、およそ1年が経過しました。ソーシャルディスタンスの名のもとに、一人ひとりが過去に直面したことのない険しい時間を過ごし、ようやく日常が回復したように見える一方、外に目を向ければ戦争や災害が絶えまなく続き、パンデミック前とは全く異なるパラレルワールドに生きているのではないかと感じることもしばしば。こんな時に大切なのは、身近な人との何気ないおしゃべりで現在地を確認していくことなのではないかと思います。この作品でも、寺尾紗穂とマヒトゥ・ザ・ピーポー(E.Guitar)、テニスコーツ・植野隆司(Sax)、高橋三太(Trumpet)、歌島昌智(Veena)、近藤達郎(Harmonica)、関口将史(Cello)、吉野友加(Harp)といった日本の音楽を支えるミュージシャンらとの対話は、共に悲しみに暮れ、激しく怒りを吐き出し、時に喜びを爆発させることで加速度をまとって、音楽へと昇華していきます。先行シングル「愛のありか」では、スローテンポをキープしながらオリジナリティ溢れる独特のグルーヴが、「冬にわかれて」のメンバーでもあるあだち麗三郎(Drums)、伊賀航(Bass)と寺尾紗穂のピアノ&オルガンによって紡がれていきます。その上にたおやかな寺尾のヴォーカルが重なっていき、誰もが探し求めている現在形の愛のかたちが、この曲を聴きながらふとした瞬間に姿をあらわしてしまうような・・・2024年にしか鳴りえない、まっすぐであり優美さ溢れる曲に仕上がりました。「しゅー・しゃいん」や「こんばんは お月さん」(作詞・作曲:加川良)に代表されるような、時代に揺り動かされながら日々を懸命に生きる人々の中に在る絶望は、生きている限りは希望に変えられ得る。その感覚は、現代を生きる我々の中にも存在するものなのだろうと思います。きっと、そんなことも感じられる寺尾紗穂との"何気ないおしゃべり"は、ツアーという形でアルバムリリース後に日本全国で、東アジア全域で展開されていきます。ともに愛のありかを探す旅に出ませんか。それではこれより楽曲にて、ライブにて、そこかしこでお会いしましょう。
発売・販売元 提供資料(2024/08/07)
表題のジャズ歌謡に始まり、加川良"こんばんは お月さん"のカヴァーに終わる構成が作品の在りようを語る新作。戦後、パンデミック後と状況は違えど復興を模索する時代を、大小の哀しみを抱えて生きる個人を優しく照らす歌集に集結したのは、伊賀航、植野隆司、マヒトゥ・ザ・ピーポー、冬にわかれての2人ら間違いない面々。柔和な音像に浮かぶ清らかな孤独に涙。
bounce (C)土田真弓
タワーレコード(vol.490(2024年9月25日発行号)掲載)
あえて1曲あげるとしたら、5曲目「悲しみが悲しみであるうちに」が個人的印象曲です。
まずアルバム全体を通して、時代背景は戦時中、戦後の日本なのだろうと解釈しました。
出てくる単語や名称もその時代に合わせているのかなと感じます。
ですが5曲目では、「検索しても」という言葉が繰り返し繰り返し出てきます。まずこの曲を聴いた時に、すごい違和感がありました。「調べても」で良いのではないか?「検索」という単語は電子機器に使うイメージがあります。パソコンやスマートフォンで調べるときに僕は使います。これに関しては、敢えて時代にそぐわない言葉にしてるのではと感じます。現代の若者に馴染みのある言葉にする事で、大切なことはいつの時代も変わらないのだと伝えてるんだろうと解釈しました。また、「検索しても」には自分で考える事を放棄している印象を受けます。考える事を放棄し、ネットに上がっている「答え」たりえる何かを探している。これも現代の若者を表現しているのではと感じます。
僕の中で今年ベストアルバムです。
素敵な楽曲に出会わせていただきありがとうございます。