高田 渡
〈乗るんだよ、電車によ/仕事にありつきたいからさ〉。そう言って彼はふらりとやって来ては歌を歌い、そしてまたどこかへふらりといなくなってしまった。あるときは言葉巧みに社会を射抜いた流浪の吟遊詩人として、またあるときは吉祥寺を根城とする酔いどれオヤジとして……。ここ数年の再評価はイメージばかりが先行してしまっているが、ひとりの音楽家としての彼について、果たして我々はどこまで知っているんだろう? だから今こそ語るんだよ、彼のことをよ――。
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〈乗るんだよ、電車によ/仕事にありつきたいからさ〉。そう言って彼はふらりとやって来ては歌を歌い、そしてまたどこかへふらりといなくなってしまった。あるときは言葉巧みに社会を射抜いた流浪の吟遊詩人として、またあるときは吉祥寺を根城とする酔いどれオヤジとして……。ここ数年の再評価はイメージばかりが先行してしまっているが、ひとりの音楽家としての彼について、果たして我々はどこまで知っているんだろう? だから今こそ語るんだよ、彼のことをよ――。