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特集

ジョン&ルーツのレジェンドなルーツ――(2)

カテゴリ : スペシャル

掲載: 2010年09月22日 17:59

ソース: bounce 325号 (2010年9月25日発行)

ディスクガイド/林 剛

 

BABY HUEY 『The Baby Huey Story -The Living Legend』 Curtom(1971)

後に作者のカーティス・メイフィールドが『There's No Place Like America Today』(75年)でも歌ったヘヴィーでソリッドなファンク“Hard Times”。「ひどい時代を生きている」と世を嘆くこの曲が冒頭でカヴァーされたのは、彼らが現代社会に抱く思いを端的に表しているからだろう。ドラムはブレイクビーツの古典。ヒップホップ世代ならではの選曲だ。

LES McCANN & EDDIE HARRIS 『Swiss Movement』 Atlantic(1969)

ユージン・マクダニエルズの作で、本作で聴けるモントルーでのライヴ演奏と同年にロバータ・フラックも処女作で取り上げているのが“Compared To What”。〈本当の幸福とは何か〉をやや過激に問うたような曲で、この攻撃的なグルーヴがクエストラヴらを魅了したのだろう。今回のカヴァーはコモン『Like Water For Chocolate』に通じるロウなファンクに仕上がっている。

HAROLD MELVIN & THE BLUE NOTES 『Wake Up Everybody』 Philadelphia International(1975)

ジョンがフィリー在住時に憧れていたルーツをバックに70sフィリー・ソウル名曲“Wake Up Everybody”を歌ったという話からして美しい。マクファデン&ホワイトヘッドらの作で、人々に世直しを訴えたこれは近年も大統領選などで使われる(2004年にはベイビーフェイス指揮で反ブッシュ曲としてリメイク)など、そのメッセージは時代を選ばない。

ERNIE HINES 『Electrified』 We Produce /Stax(1972)

スタックス傘下のウィ・プロデュース(メッセージを重視したレーベル)から発表された、左利きのギタリストによる“Our Generation”。主役アーニーの歌はふらつき気味だが、女性コーラスが〈しっかりなさい!〉と歌い、リスナーの目を覚ます。ピート・ロック&CL・スムースがネタ使いして再評価された曲ということで、今回ジョンとルーツはCL・スムース本人を招いている。

DONNY HATHAWAY 『Live』 Atco(1972)

同年のサントラ『Come Back Charleston Blue』ではスタジオ録音版が披露された“Little Ghetto Boy”。行き場のない、しかし未来あるゲットーの少年を描いたこれは、本ライヴ(盤)で歌われるマーヴィン・ゲイ曲“What's Going On”と同種のメッセージを持つ。そして、それがいつの時代にも有効であることは、ドクター・ドレーがそのラップ版的な“Lil' Ghetto Boy”を作ったことからもあきらかだ。

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