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特集

The Changing Same――(1)

カテゴリ : スペシャル

掲載: 2010年09月22日 17:59

ソース: bounce 325号 (2010年9月25日発行)

ディスクガイド/池谷昌之、出嶌孝次、林 剛

 

一面的じゃないR&Bガイド

 

RAHEEM DEVAUGHN 『The Love & War Masterpeace』 Jive(2010)

ワシントンDCが誇る〈R&Bヒッピー・ネオ・ソウル・ロックスター〉による3作目。過日の大統領選にちなんで制作されたという意味ではジョン&ルーツの『Wake Up!』と同じ発想で、コーネル・ウェスト教授のモノローグも交えつつ、多彩なゲストを招いてポリティカルな曲を歌っていく。その一方でエロ系の曲をセクシーに熱唱。*林

LEELA JAMES 『My Soul』 Stax/Concord(2010)

スタックスのロゴが似合いすぎな、爆発アフロの女戦士によるメジャー復帰作。流行のサウンドにおもねることなく、甘茶ソウルネタなどを引用しながら、ひたすらディープで骨太なソウルを歌い上げる姿勢にはひれ伏すのみ。黒い拳が目に浮かんできそうだ。チャッキー・トンプソンやアイヴァン&カーヴィンらのサポートも光る。*林

FANTASIA 『Back To Me』 J(2010)

現行のR&Bサウンドをバックに歌いながら、これほどソウルを究めている人も珍しい。〈アメリカン・アイドル出身者〉という肩書きが完全に不要となった激情歌姫の3作目。先行曲“Bittersweet”の切なさ、マーヴィン・ゲイ&タミー・テレル曲の引用が醸し出すフッド感、シー・ローとの共演曲での土臭さ……すべてがソウルフルだ。*林

DONDRIA 『Dondria Vs Phatfffat』 So So Def/Malaco(2010)

ジャーメイン・デュプリが全面バックアップした女性シンガーの初作。ジョンテイ・オースティンを交えてサウス調ビートで歌う“Shawty Wus Up”こそ今風だが、冒頭の“You're The One”は歌が主役のサザン・ソウルだし、〈JD's Jeep Mix〉なるヴァージョン名が付く同曲の90年代風リミックスを収録するなど原点回帰的な魅力も。*池谷

LYFE JENNINGS 『I Still Believe』 Jesus Swings/Warner Bros.(2010)

この4作目はオーソドックスなミディアム〜スロウを揃えた実に真っ当で高品質なR&Bアルバムだ。デビュー当時のようなギターを抱えるイメージやアーシーな泥臭さこそ今回は控えめだが、いぶし銀の歌声の説得力ひとつで最後まで聴かせてしまう。この人のような歌声がアーバン・シーンに残り続ける意味は確実にある。*池谷

VARIOUS ARTISTS 『Silky Soul Music: An All-Star Tribute To Maze Featuring Frankie Beverly』 Brantera(2009)

アフリカン・アメリカンにとっての国民的バンド、メイズの名曲群をケムやラヒーム・デヴォーン、ミュージック、メアリーJ・ブライジ、ジョーらが歌ったトリビュート盤。全体をモダン&シルキーにまとめたレックス・ライダウトの手捌きも最高。これこそがアーバンだよ! *出嶌

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