DISCOGRAPHIC NORAH JONES
ノラ・ジョーンズを知るための7枚
NORAH JONES 『Come Away With Me』 Blue Note(2002)
持ち前のハイブリッドな音楽性を見事に発揮してみせた早熟なデビュー作。ジェシー・ハリス製の“Don't Know Why”をはじめ、多様な米国音楽のエッセンスを咀嚼しながら作り上げた小粋なジャジー・ポップは、どれもシンプルで飽きのこない温かみを有している。
NORAH JONES 『Feels Like Home』 Blue Note(2004)
ルーツ・ロック志向をぐっと強め、この2作目で早くもジャズの範疇では括りがたい存在となったノラ。ザ・バンドのリック・ダンコやガース・ハドソンなどを招き、ダウン・トゥ・アースで燻し銀なサウンド作りをめざした本作の郷愁感は、あきらかに前作と質の違うものだ。
THE LITTLE WILLIES 『The Little Willies』 Blue Note(2006)
ノラがリチャード・ジュリアンら気心知れた仲間と心置きなくカントリー・ソングを演りまくるために組んだバンド。ひたすら好きなことに没頭できる幸福感で満たされているのが印象的なこの初作、毎度笑わずに聴けない“Lou Reed”など遊び心満載なところも◎。
NORAH JONES 『Not Too Late』 Blue Note(2007)
死去したアリフ・マーディンに代わってリー・アレキサンダーがプロデュースを担当した3作目。共作も含めてノラがすべての曲作りを手掛けており、内省的な色合いが濃いめの作品に仕上がった。少し翳りのあるサウンドと良く絡み合う歌声の響きもいっそうレイジーに。
EL MADMO 『El Madmo』 Team Love(2008)
ノラのサイド・プロジェクトは男性リスナーのハートをやたらとくすぐるものばかり。ヴォーカルとギターを担当するこのヘタウマな3ピース・ロック・バンドでは、パンキッシュなシャウトやダミ声なんかを披露。クールかつ無邪気なスマイルを振り撒いている。
NORAH JONES 『The Fall』 Blue Note(2007)
トム・ウェイツとの仕事で知られるジャクワイア・キングがプロデュースした4作目は、随所で冒険的な試みが見られるポップ・アルバムに。骨太でザラッとした質感のサウンドがエモーショナルかつセクシーなノラを引き出しており、各方面で〈新章〉の幕開けと称された。
THE LITTLE WILLIES 『For The Good Times』 Milkingbull/Blue Note(2012)
もう届くことはないと思われた2作目が6年ぶりにひょっこりと登場。いまや元カレという間柄のリー・アレキサンダーと和気藹々と演奏しているのを聴くにつけ、ノラたちにとってここは憩いの場なのだろうと思う。ドリー・パートン“Jolene”の物憂げなカヴァーが最高。
OTHER DISCOGRAPHIC
ALBUM
『...Little Broken Hearts』(2012)
COMPILATION
『...Featuring Norah Jones』(2010)
SOUNDTRACK
『My Blueberry Nights』(2008)