こんにちは、ゲスト

ショッピングカート

特集

JAPAN HIPHOP/R&B/CLUB――(2)

カテゴリ : スペシャル

掲載: 2013年01月16日 17:59

更新: 2013年01月16日 17:59

ソース: bounce 351号(2012年12月25日発行号)

ディスクガイド/一ノ木裕之、北野 創、澤田大輔、土田真弓、出嶌孝次

 

ZEN-LA-ROCK 『LA PHARAOH MAGIC』 ALL NUDE INC.

前作で展開した80sブラコンのアーバン感覚とメロウネスを継承しつつ、本作ではニュー・ジャック・スウィングなスタイルも吸収。煌びやかな世界観と浮つき気味のグルーヴに磨きをかけ、トゥーマッチなスタンスはそのままに、よりポップな輝きを手にした。*澤田

 

DJ PMX 『THE ORIGINAL II』 BAY BLUES /HOOD SOUND/plusGROUND

総勢47組ものアーティストを担ぎ出したDJ PMXのセカンド・リーダー作。ジャンル内の棲み分けが進む日本ラップ界にあって、なお王道たらんとするかの如きその作りは、黎明期からシーンを支えてきた自身のキャリアがあってこそ。*一ノ木

 

DJ RYOW 『LIFE GOES ON』 MS

ネット環境の広がりで地域の括りの無効化が進みつつある一方、名古屋を中心とした日本語ラップの大きな極の一つたる東海エリアでは新旧の動きが徐々に顕在化。彼は東京勢やUSのフレッド・ザ・ゴッドサンらも招いた本作で、その十分なキャリアを音と共に見せている。*一ノ木

 

RHYME BOYA 『MIND VOOK』 DLIP

HOOLIGANZ同様、90sマナーを感じさせるDINARY DELTA FORCEのMCによるソロ作。初期衝動に忠実なリリックに見る遅れてきたBボーイぶりが、日本語ラップの脈々とした系譜を継ぐ。グループとしてのパフォーマンスは、同じくDLIP勢のBLAHRMYと共に同世代を圧倒。*一ノ木

 

DJ Fumiya 『Beats for Daddy』 unBORDE

2012年はPESのソロ・デビューやILMARIの率いるバンド・The Beatmossの本格始動と個々の活動が目立ったRIP SLYME。なかでも彼の初フル作は、その持ち味であるファニーで陽気なグルーヴがいつも以上に弾けまくる好盤だった。奇妙礼太郎やディプロらとの絡みもナイス! *北野

 

泉まくら 『卒業と、それまでのうとうと』 術ノ穴

初作がヒップホップ・シーンを超えて話題の女子MC。Charaややくしまるえつこを思わせる淡々としつつも危ういフロウは、Fragmentら気鋭プロデューサー陣のトラックと相まって、胸を締め付ける情緒を匂わせる。いちガール・ポップ作品として捉えたいラップ・アルバム。*土田

 

BRON-K 『松風』 諭吉

SD JUNKSTAメンバーそれぞれのリリースもコンスタントに続いてはいたが、ミックステープやEPを間に置きつつおよそ4年ぶりとなったBRON-K久々のフル・アルバムは、待った甲斐のある重厚さと哀愁の歌心に溢れた快作に仕上がっていた。SEEDA、OHLDと組んだDESERT RIVERの新展開も。*出嶌

 

RUDEBWOY FACE 『DIG UP』 MAGNUM

MUROの手掛けた土臭いタイトル曲にも見られるダンスホールの本流に留まらないサウンドが、レゲエ・フィールドにあって独特な本作。震災以降に目を向けたポリティカルな視点とあけすけなギャル・チューンの振り幅も、正しきレゲエのスタンダードと言うべきか。*一ノ木

 

MARTER 『FINDING & SEARCHING』 Jazzy Sport

曲作りから演奏、プロデュースまですべてを一人でこなす彼。その最新作では、ネオ・ソウルの作法を軸にコズミックなサウンドスケープも見せる音世界にまず耳を奪われたが、日本語詞曲“Inochi”をはじめ、全編で聴けた音に染み入る微温ヴォーカルこそが得難い魅力だ。*一ノ木

 

中村舞子 『HEART』 Knife Edge

着うた方面で実力を蓄えた彼女は、本作でより広い地平へ。90sマナーのR&B、冨田恵一の手によるシティー・ポップ、ハウスなど雑多なようで等しくアーバン流儀の楽曲を揃え、さまざまなリスナーに訴求するポップ盤を作り上げた。より大人びた風合いのミニ・アルバム『7→9』も忘れ難い。*澤田

 

CIMBA 『LAST MAN』 KSR

美しく艶やかなヴォーカルと、アップからスロウまで多彩なサウンドが溶け合った本作は、現時点での最高傑作と呼ぶに相応しい。USのトレンドと適度に距離を置いた地点で、ドメスティックなメロディーを備えた親しみやすい楽曲の数々をあつらえ、ジャパニーズR&Bを健やかに前進させた。*澤田

 

インタビュー