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特集

ZOKKON OF THE YEAR――(1)

カテゴリ : スペシャル

掲載: 2013年01月16日 17:59

更新: 2013年01月16日 17:59

ソース: bounce 351号(2012年12月25日発行号)

文・ディスクガイド/久保田泰平

 

何をやるにしても一本通している〈らしさ〉が大きなキャラとして活きているさくら学院の部活ユニットや、成熟に向かってブレのない東京女子流などなど、引き続きあれこれ楽しませてもらった熱い一年ではあったんですが、ちょっとここ狭くない?という印象をゲンバで感じた一年でもありました。楽曲やパフォーマンスと同等に、重箱の隅を突くようなエピソード諸々のオプションまで珍重されたりするのがイマドキなんでしょうけど、そういう部分での面白味が〈アイドル・ファン〉のなかだけで共有されているというか、一歩引いたところから興味を持って聴こうとするリスナーには入り込みにくい〈輪〉が出来上がってしまってるんじゃないかと、ゲンバの熱気が高まっているだけに感じることもありました。エクスキューズ不要、それこそ〈カワイイ!〉〈カッコイイ!〉〈オモシロイ!〉〈ウマイ!〉をキャッチーに外へと伝えられないとパイも拡大していかないし、〈ももクロの次〉みたいなヒロインも出て来ないんじゃないかな?……とか、やや悲観的なことも思ってますけど、気づけばハロプロ随一のキャラクターとパフォーマンス・スキルを備えるグループに成長していた℃-uteが大きな波に乗りそうで、気分が高まりました!

 

1. Tomato n' Pine 『PS4U』 ソニー

個別認識も容易に可能なチャーミングすぎるガールズが、程良いソウルネスを滲ませたポップなメロディーに乗せて等身大の物語を描いていく──疑似恋愛感覚と音楽的満足感の両方を充たしてくれる夢見心地のひととき。会えなくても、会えなくなってもずっと回り続ける名作。

 

2. 科学究明機構ロヂカ? “サイエンスガール▽サイレンスボーイ” ユニバーサル

〈科学部〉と聞いて、初期Perfumeのような音をこしらえてくるのかと思いきや……エレクトリカルなニュアンスを調合させたグルーヴィーなバンド風アレンジで、さっそくエクスペリメンタルな佇まいを窺わせてくれました、愛らしく。

 

3. 東京女子流 『Limited Addiction』 avex trax

タイトル曲を筆頭に前年産の楽曲も多く含まれているアルバムだけど、パフォーマンス・スキルと音楽性に日々磨きをかけ、5年先まで楽しみにさせる彼女たちの頼もしさは、現在のアイドル・ポップ・シーンを眺めていくなかで、やはり見逃せないところです。

 

4. バニラビーンズ “チョコミントフレーバータイム” T-Palette

彼女たちにとって異例のリリース・ラッシュとなった2012年。なかでもレパートリーに〈動き〉とより華やかさを加えたこのシングルは、アルバムから抜き出して讃えたい。なんてったってハートフルでリズミカルな木の子の詞が好フレイヴァー。

 

5. BABYMETAL “ヘドバンギャー!!” 重音部

海外遠征などその活動を加速化させた鋼鉄の処女たち。メタル・マナーを逸脱したヴォーカル・スタイルや合いの手が醸し出すオリエンタリズムなど、いわゆる〈ジャパメタ〉の系譜とは一線を画すサウンドのキャラは、NARASAKI作のこのシングルでより明白に。

 

6. lyrical school “そりゃ夏だ!” T-Palette

傑作『CITY』を経て届けられた、フレッシュで甘酸っぱいサマー・ストーリー。オンナのコらしさを作品そのものによってナチュラルに引き立てるというアイドル・ポップの理想型を実践してみせるのはtofubeats。この夏は〈TIF〉でのサイファー、なんて想い出も。

 

7. アップアップガールズ(仮) 『チョッパー☆チョッパー/サバイバルガールズ』 T-Palette

2012年は〈怒濤〉と呼ぶに相応しいリリース攻勢。ハロプロエッグとしての活動歴が物を言うフィジカルなパフォーマンスにはあちこちからざわめきが。T-Paletteからの本作では、〈NO MUSIC, NO IDOL.〉と高らかに!

 

8. スマイレージ 『スマイレージ ベストアルバム完全版(1)』 hachama

2012年は6人体制に落ち着いたミニスカ・ガールズ。前半戦の“チョトマテクダサイ!”“ドットビキニ”では持ち前の愛嬌とトリッキーなパフォーマンスで沸かせてくれた彼女たちも、年の暮れには“寒いね。”なんてセンチな一面も。

 

9. 9nine 『9nine』 ソニー

結成から7年、現在の5人になって2年。グループのキャラクターと楽曲の相性がここんとこ飛躍的に良くなってきたんじゃ?──っていう印象は、“少女トラベラー”とこのアルバムがいずれも初のTOP10入りを果たしたことでも証明されたかと。キョンシーも可愛かった!

 

10. 渡辺麻友 “ヒカルものたち” ソニー

このシングルにおける2.5次元的キャラ設定のハマリ具合は言わずもがな、圧巻は4仕様のカップリング。AKB48屈指の歌唱力で綴るオーセンティックなアイドル・ポップ群、そこから伝わる凛々しさたるや……! 2013年は秋元&筒美コンビで一枚どうでしょう?

 

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