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特集

TURN INTO SOMETHING GOOD――耳で聴いたピープル・トゥリー



アース・ウィンド&ファイアをめぐる音楽の果実は、ここに一本のトゥリーを生んだ



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CEELO GREEN 『The Lady Killer』 Elektra(2010)

ダンジョン・ファミリーはEW&Fがお好き? グラミー授賞式でEW&Fと共演したアウトキャスト周辺からはビッグ・ボーイらが『Illumination』に駆けつけ、EW&F側も“The Way You Move”のカヴァーをケニーGとやっていたりしましたが、シーローは負けじと“Fool For You”にフィリップ・ベイリーを招聘! このヤワなマッチングがなかなか合うんです。

 

角松敏生 『WEEKEND FLY TO THE SUN』 ARIOLA(1982)

ブレイク前の本セカンド・アルバムにて、全曲でトム・トム84をアレンジャーに起用していた角松。アル・マッケイのギターもドン・マイリック率いるフェニックス・ホーンズも駆けつけ、気分は超LA! 昨年のEW&F紙ジャケ復刻の際には『Faces』の解説にて当時の裏話などが掲載されています。そちらもチェックを!

 

INCOGNITO 『Bees + Things + Flowers』 Dome(2006)

ジャミロクワイと並んでアシッド・ジャズ世代の〈スティーヴィー・チルドレン〉ぶりを証明してきたインコグニート。ただ、ブラジルやアフリカやディスコに接近すればそこにはEW&Fが待ち構えているわけで……本作では“That's The Way Of The World”を柔らかに披露。ブルーイはフィリップのソロ作をプロデュースしてもいた。

 

THE SUNBURST BAND 『The Secret Life Of Us』 Z(2012)

ブレイズのフィリップ参加作もMAWのアレも廃盤!?ということで……ハウス方面からはジョーイ・ニグロのプロデュースするこのバンドを推薦。ジャズ・ファンクとファンキー・ハウスを織り交ぜた豪奢なスタイルは、まるでエモーションズが飛び出してきそうなディスコ期のEW&Fを彷彿とさせます。

 

CHICAGO 『Hot Streets』 Columbia(1978)

モーリスが修行を積んだ街……ということではなく。ホーンズを擁する大所帯アンサンブルで天下を獲ったミクスチャー集団の白黒代表でもあるし、デヴィッド・フォスターとの絡みによって活路を切り拓いたという点もかぶる。このジャケをモノクロにしたら何かにソックリだし……やはりEW&Fのルーツはシカゴにありってことで。

 

D'ANGELO 『Live +1』 ユニバーサル

さまざまな偉人のエッセンスを吸収してきたディアンジェロだけあって、EW&Fを明白に連想させる瞬間はそう多くない。が、初期EW&Fを思わせる簡素でパーカッシヴなグルーヴ構築にはその痕跡があるし、このライヴ・アルバムではビターなニュアンスに富んだ“Can't Hide Love”の絶品カヴァーが聴ける。

 

スペクトラム 『TIME BREAK』 ビクター/Tower To The People(1980)

EW&Fのカヴァーもやっていたキャンディーズ……のバックを務めていたMMPのメンバーが中心となった彼らは、サザンオールスターズとの絡みでも知られるブラス・ロック・バンド。和製EW&Fとの触れ込みながら、音自体のアツさはシカゴやBS&Tに通じるもの。個性の異なる歌い手を擁しているあたりは近い!?

 

PARLIAMENT 『Mothership Connection』 Casablanca(1976)

宇宙に無限の神秘を見るEW&Fに対し、Pファンク軍団はそこにコミカルなスペース・オペラの世界を描き出した。ジャケの世界も真逆。とかく比較対象にされたこともあってか、ジョージ・クリントンはポピュラー志向になっていくEW&Fを批判したこともあるが、実際は同じ宇宙に浮かぶ表裏一体の存在だったのだ。

 

モーニング娘。 『⑬カラフルキャラクター』 zetima(2012)

もとより敬愛を表明しているつんく♂だけに、彼の曲からEW&Fオマージュと受け取れる展開は数多いのだが、ここに収録された“The 摩天楼ショー”は“Getaway”を倍速にしたようなホーンのパッセージが印象的なヒットに。もう一曲、キャタピラが這うような重厚ファンク“笑って!YOU”もさように響いてならない。EW&Fファンもご一聴を!

 

GEORGE DUKE 『The Essential George Duke』 Epic

EW&Fとセットでジョージ・クリントンには叩かれていたジョージ・デューク。フィリップのソロ・デビュー時にプロデュースをモーリスから託されたってことは、御大も似たものを感じていたのでしょう。それ以外にも細かなカラミは多々あり、後年の『Cool』にはジャズ傾倒期のフィリップを迎えていたことも。

 

RAPHAEL SAADIQ 『Stone Rollin'』 Columbia(2011)

トニ・トニ・トニ時代にはドウェイン・ウィギンス主導の“Loving You”にて心地良いEW&F風のグルーヴに加担していたラファエル。そんな憧れが叶ってEW&Fの『Illumination』では名曲“Show Me The Way”などのプロデュースを任されていた。そしてみずからの本作では元メンバーのラリー・ダンを招いている。

カテゴリ : ピープルツリー

掲載: 2013年10月02日 17:59

更新: 2013年10月02日 17:59

ソース: bounce 359号(2013年9月25日発行)

文/轟ひろみ

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