エイドリアン・ヤング
エイドリアン・ヤングが偏執的なソウル再現家っぽい印象を強くしたのは、これまでのワックス・ポエティクス産の作品を裏付けに、デルフォニックスの復活を促すような舞台をみずから作り上げし、作品のクォリティーで見ても往時の楽曲を彷彿とさせる瞬間を作り出すことができていたからだろう。が、ソウル趣味の通じるゴーストフェイス・キラーのアルバムを丸ごと手掛けたことからRZAが主宰するソウル・テンプルとの強固な絆が生まれ、同レーベルからはソウルズ・オブ・ミスチーフの復活作も送り出している。ウータン復活が騒がれた2013年に相応しい仕事ぶりだ。
▼関連盤を紹介。
左から、デルフォニックス『Adrian Younge Presents The Delfonics』(Wax Poetics)、ゴーストフェイス・キラー『Twelve Reasons To Die』(Soul Temple)
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