ブルー・ノートとグラスパー
ドン・ウォズが新社長に就任したブルー・ノートは、かつてのノラ・ジョーンズ時代や、メトロ・ブルーを設立したような頃とは異なる、また新しいやり方でレーベルのイメージを刷新しようとしている。その旗手を担うのがネオ・ソウルの聴き心地をそのまま意識したようなロバート・グラスパーやホセ・ジェイムズの近作となるが、ウォズが惚れ込んでいるというグレゴリー・ポーターのような70年代ソウル風情、グラスパーのエクスペリメントに属するデリック・ホッジの黒々とした実験性もその新色を織り成していくものだろう。また、ビラルやアビアーなどグラスパーがアーバン方面で活躍を進めている成果も、やがては跳ね返ってくるだろう。
▼関連盤を紹介。
左から、グレゴリー・ポーター『Liquid Spirit』、デリック・ホッジ『Live Today』(共にBlue Note)
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